
【9秒チャレンジ】
IPアドレスの種類と範囲は以下の通りです:
ループバック: 127.0.0.0 ~ 127.255.255.255
リンクローカル: 169.254.0.0 ~ 169.254.255.255
マルチキャスト: 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255
制限ブロードキャスト: 255.255.255.255
ディレクテッドロードキャスト: 各サブネットの最後(例: 192.168.1.255)
プライベートIP:
クラスA: 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255
クラスB: 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255
クラスC: 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255
サブネットの裏技は「0,128,192,224,240,248,252,254,255」を覚えること。
更に詳しく知りたい場合↓
1. IPアドレスの基本と種類
IPアドレスは、ネットワーク上のデバイス(コンピュータやルータなど)を識別するための住所のようなものです。IPアドレスにはいくつかの種類があり、それぞれに役割があります。
1.1 ループバックアドレス
- 範囲:
127.0.0.0~127.255.255.255 - 役割: 自分自身を指すためのアドレス。ネットワーク機能のテストなどで使用します。
- 例:
ping 127.0.0.1とすると、デバイス自身が正常に動作しているかを確認できます。 - ルータやサーバのソフトウェア構成時にも利用されることがあります。
- 例:
1.2 リンクローカルアドレス
- 範囲:
169.254.0.0~169.254.255.255 - 役割: ホストが自分自身で自動で割り当てるアドレス。DHCPサーバーが応答しない場合などに、自動的に設定されます。
- 特徴:
- インターネットには接続できません。
- 同一ネットワーク内(LAN)でのみ通信可能です。
- 使用例: 突然ネットワークに接続できなくなった際、IPアドレスがこの範囲になっている場合があります。
- 特徴:
1.3 マルチキャストアドレス
- 範囲:
224.0.0.0~239.255.255.255 - 役割: 特定のグループ(マルチキャストグループ)に一斉送信するためのアドレス。
- 特徴:
- 1対多通信を効率的に行う仕組みです。
- 同一ネットワーク内外どちらでも利用可能です。
- マルチキャストに参加しているデバイスのみデータを受信します。
- 使用例:
- 動画配信サービス(例: IP-TV)。
- OSPFやRIPなどのルーティングプロトコル。
- 特徴:
1.4 ブロードキャストアドレス
ブロードキャストアドレスには以下の2種類があります:
(1) ディレクテッドブロードキャスト
- 範囲: 特定のサブネット内全体に向けて送信するアドレス。
- 例: サブネット
192.168.1.0/24の場合、ダイレクトブロードキャストアドレスは192.168.1.255。
- 例: サブネット
- 特徴:
- 特定のサブネット内の全ホストに到達します。
- ホスト部がすべて1になる。
- セキュリティ上、ルータではブロックされる場合があります。

要するに、自分と異なるサブネットにも到達できるというブロードキャスト。
サブネット:LAN内に作られる論理的なネットワーク。
LAN:同じ物理的ネットワークインフラを共有している範囲内
(2) 制限ブロードキャスト(リミテッドブロードキャスト)
- 範囲: 常に
255.255.255.255 - 特徴:
- 自分が所属するサブネット内にしか届きません。
- DHCPのIPアドレス要求などで利用されます。
1.5 プライベートIPアドレス
プライベートIPアドレスは、LANなどの内部ネットワークで使用されるIPアドレスです。インターネットでは直接使えませんが、NAT(Network Address Translation)を使用することでインターネットと通信可能です。
範囲(クラス別)
| クラス | 範囲 | 使用可能ホスト数(理論値) |
|---|---|---|
| クラスA | 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 | 約1,677万台 |
| クラスB | 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 | 約65,000台 |
| クラスC | 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 | 約254台 |
- 特徴:
- プライベートIPは再利用可能。例えば、自宅のルータと会社のルータが同じIPアドレス範囲を使用できます。
- セキュリティ的に外部から直接アクセスされることがないため、安全性が高い。
2. サブネットマスク
サブネットマスクは、IPアドレスのどの部分が「ネットワーク部」で、どの部分が「ホスト部」かを示すものです。
2.1 サブネットマスクの構造
- サブネットマスクは、32ビットの「1と0」の連続で表されます。
- 例:
255.255.255.0→ 24ビットが「1」、残り8ビットが「0」 - この場合、ネットワーク部は24ビット、ホスト部は8ビットになります。
- 例:
2.2 サブネットマスクの覚え方
サブネットマスクで覚えるべき値は次の8つです:
| 1のビット数 | サブネットマスクの値 |
|---|---|
| 0 | 0 |
| 1(1000 0000) | 128 |
| 2(1100 0000) | 192 |
| 3(1110 0000) | 224 |
| 4(1111 0000) | 240 |
| 5(1111 1000) | 248 |
| 6(1111 1100) | 252 |
| 7(1111 1110) | 254 |
| 8(1111 1111) | 255 |
2.3 サブネット化とCIDR
- サブネット化: ネットワークを小さく分割すること。
例:192.168.1.0/24を 2つのサブネットに分割 →/25に変更。 - CIDR(Classless Inter-Domain Routing): クラスに縛られず、柔軟にサブネットマスクを使う方式。
- 例:
/22はネットワーク部が22ビット、ホスト部が10ビット。
- 例:
3. まとめ
IPアドレスの種類について、以下のように表でまとめました。これを参考にして、各アドレスの範囲、用途、特徴を整理してください。
| 種類 | 範囲 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ループバックアドレス | 127.0.0.0 ~ 127.255.255.255 | 自分自身への通信テストに使用(ネットワーク機能の確認) | 自分のデバイス内でのみ使われ、外部と通信しない |
| リンクローカルアドレス | 169.254.0.0 ~ 169.254.255.255 | DHCPサーバーが応答しない時など、デバイスが自動的に割り当てる | インターネット接続不可。ローカルネットワーク内のみ有効 |
| マルチキャストアドレス | 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 | 複数のホストに一斉送信(特定のグループへの送信) | 同一ネットワーク外にも送信可能。グループに参加したデバイスのみ受信 |
| 制限ブロードキャストアドレス(リミテッドブロードキャスト) | 255.255.255.255 (制限ブロードキャスト) | 全ホストに向けて送信(同一サブネット内) | サブネット内の全ホストに送信。外部ネットワークには届かない |
| ディレクテッドブロードキャスト | 各サブネットの最後のアドレス(例:192.168.1.255) | 特定のサブネット内の全ホストに送信 | 同じサブネット内で全ホストに送信、ルータを越えない |
| プライベートIPアドレス | クラスA: 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255クラスB: 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255クラスC: 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 | ローカルネットワーク内で使用。インターネットには直接接続できない | NATを使えばインターネット接続可。内部ネットワーク用 |
| グローバルIPアドレス | インターネット上で使用される任意のIPアドレス | インターネットに接続されるホストに割り当てられるアドレス | インターネット上で一意。プライベートIPアドレスと区別される |


