はじめに
今回は、応用情報の対策としてストラテジ領域の経営戦略・マーケティングについてやっていきます。これらは、お金(資産)を増やすことと結びついている知識です。そのため、ゆくゆくは経営者・投資家などを目指している方はここで頭に入れておきましょう!
【今回扱う5つの用語】
()括弧はどのように役立つかを示しています。
- AIDMAモデル(効果的に販売できるようになる)
- PEST分析(外部環境の変化に対応し、競争力を維持・強化できる)
- RFM分析(顧客行動の理解やマーケティング戦略の改善に役立つ)
- STP分析(市場競争力を高め、顧客満足度を向上させることができる)
- SWOT分析(組織の現状を把握し、将来の戦略や計画を立てる際の基盤を作ることができる)
p.s.前後編っていう形にしてますが前後関係はないので好きなところだけ見てください。
AIDMAモデル
- AIDMAモデルは、顧客が商品やサービスを購入するまでのプロセスを段階的に理解し、マーケティング戦略を計画する際に役立つ消費者行動モデルです。
- AIDMAモデルを理解することで、商品やサービスを効果的に販売するための手法やアプローチを考えることができます。
- 消費者行動モデルは、消費者が商品やサービスを選択し、購入するプロセスを説明するための枠組みや理論のことです。
- AIDMAモデルとは、Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)の5つ流れの頭文字からとった消費者行動モデルです。
Attention(注意):
- この段階では、顧客の注意を引くことが目標です。
- 例えば、テレビの広告やSNSの投稿などを通じて、商品やサービスに対する顧客の注意を引きます。
- 目立つデザインやキャッチーなキャッチフレーズを使うことが一般的です。
Interest(関心):
- 顧客が商品やサービスに興味を持つ段階です。
- 興味を持たせるために、商品やサービスの利点や特長を説明し、顧客がその価値を理解できるようにします。
- 広告やプロモーション活動を通じて、製品やサービスの魅力を伝えます。
Desire(欲求):
- 顧客が商品やサービスに対する欲求を感じる段階です。
- 魅力的な特典や割引、または商品やサービスの利点を強調して、顧客がその商品やサービスを手に入れたいと思うように誘導します。
Memory(記憶):
- 顧客が商品やサービスを記憶し、忘れないようにする段階です。
- ブランドのロゴやキャッチフレーズなどを使って、商品やサービスを覚えやすくします。
- また、定期的なリマインダーや再度の広告活動も行われます。
Action(行動):
- 最終段階で、顧客が商品やサービスを購入または利用する段階です。
- 購買行動を促進するために、特典や割引、限定キャンペーンなどの販促活動を行います。
- また、購入手続きを簡素化し、顧客がスムーズに購入できるようにすることも重要です。
AIDMAモデルは、顧客が商品やサービスを購入するまでのプロセスを段階的に理解し、マーケティング戦略を計画する際に役立ちます。
このモデルを理解することで、商品やサービスを効果的に販売するための手法やアプローチを考えることができます。
PEST分析
- PEST分析とは、ビジネス環境を評価するためのツールの一つで、外部環境の要因を分析する手法です。
- PESTは、Political(政治)、Economic(経済)、Social(社会)、Technological(技術)の4つの要素を指します。
- PEST分析は企業や組織が外部環境の変化に対応し、競争力を維持・強化するための重要なツールとなります。
Political(政治):
- 政治状況や法律、規制、政策など、政治的な要因が含まれます。
- これには、政府の安定性、税制の変化、法的規制の変更などが影響します。
Economic(経済):
- 経済的な状況やトレンドが含まれます。
- これには、景気動向、インフレ率、金融政策、為替レートの変動などが含まれます。
Social(社会):
- 社会的な要因やトレンドが含まれます。
- これには、人口統計、消費者の価値観や嗜好、文化的な変化、社会的問題などが影響します。
Technological(技術):
- 技術の進歩や革新が含まれます。
- これには、新しい技術の導入、デジタル化の進展、インターネットの普及などが含まれます。
PEST分析を行うことで、企業や組織は外部環境の変化や影響を把握し、戦略的な計画や対策を立てることができます。例えば、政治的な不安定性や経済の不況、技術の進歩に対応するための戦略を検討することができます。
RFM分析
- RFM分析は、顧客セグメンテーションやマーケティング戦略のためのデータ分析手法の一つです。
- RFMとは、Recency(最終購買日)、Frequency(購買頻度)、Monetary(購買金額)の頭文字を取ったものです。
- RFM分析は、顧客行動の理解やマーケティング戦略の改善に役立つため、企業や組織だけでなく、個人でも自分の購買行動を客観的に分析する手段として活用することができます。
Recency(最終購買日):
- 顧客が最後に購買を行った日付を示します。
- この指標は、顧客が最近活発に活動しているかどうかを示すため、顧客の関与度や購買パターンを把握するのに役立ちます。
Frequency(購買頻度):
- 一定期間内に顧客が何回購買を行ったかを示します。
- 購買頻度が高い顧客は、企業にとって重要な顧客である可能性があります。
- 例えば高いRecencyとFrequencyを持つ顧客セグメントは、定期的なプロモーションや特別な報酬プログラムを提供することで、顧客のロイヤルティを向上させることができます。
Monetary(購買金額):
- 顧客が一定期間内に合計でどれだけの金額を購入したかを示します。
- 購買金額が高い顧客は、企業の収益に大きな影響を与える可能性があります。
- 例えばMonetaryが低い顧客セグメントには、購買を促進するための特別な割引やキャンペーンを実施するなど、異なるアプローチが必要となります。
RFM分析では、これらの指標を元に顧客をセグメント化し、それぞれのセグメントに対して異なるマーケティング戦略やアプローチを適用することができます。
RFM分析は、顧客の特性や行動を理解し、パーソナライズされたマーケティング戦略を構築するための重要なツールとして広く活用されています。
STP分析
- STP分析は、マーケティングの基本的な戦略フレームワークであり、顧客をセグメント化し、ターゲットを絞り、ポジショニングを決定するために使用されます。
- 戦略フレームワークとは、組織や企業が戦略的な方向性を決定し、展開するための枠組みや方法論のことです。(代表的なものにSWOT分析、PEST分析、ポーターの競争力五つの要素、アンゾフの成長マトリクス、バリューチェーン分析などがあります。)
- STP分析を理解することで、自分自身やビジネスの世界に関する洞察を深めることができます。これは将来のキャリアや個人の成長に役立つ貴重な知識です。
分割 (Segmentation):
- STP分析の最初のステップは、市場をセグメント化することです。
- これは、市場全体を類似性のあるグループに分割すああるプロセスです。
- 類似性は、顧客のニーズ、好み、購買行動などに基づいて識別されます。
- 例えば、年齢、性別、所得レベル、購買頻度などの要因に基づいて市場をセグメント化することができます。
ターゲット (Targeting):
- 次に、企業は特定のセグメントをターゲットにすることを決定します。
- これは、特定のセグメントに焦点を当て、そのセグメントに提供する価値を最大化することを意味します。
- たとえば、特定の年齢層や興味を持つ顧客を対象に製品やサービスを宣伝することができます。
ポジショニング (Positioning):
- 最後に、企業は自社の製品やサービスをセグメント内で他社と比較し、そのセグメントでの独自の地位を確立するポジショニング戦略を開発します。
- これにより、顧客に対して自社の製品やサービスが他社よりも優れているというメッセージを伝えることができます。
- たとえば、高品質製品、低価格、またはユニークな機能などを強調することができます。
STP分析は、企業が効果的なマーケティング戦略を立案し、顧客のニーズに合った製品やサービスを提供するための基本的なフレームワークです。これにより、企業は市場競争力を高め、顧客満足度を向上させることができます。
SWOT分析
- SWOT分析は組織や企業が自らの強み・弱み(Strengths & Weaknesses)と外部環境のチャンス・脅威(Opportunities & Threats)を評価し、戦略的な意思決定を行うための手法です。
- SWOT分析は、戦略策定やビジネス計画の立案、新規プロジェクトの評価などに活用されます。
- SWOT分析を行うことで、自己や組織の現状を把握し、将来の戦略や計画を立てる際の基盤を作ることができます。個人にとっても、自己理解や目標設定、学習計画の立案など、様々な場面で活用できる有用なツールです。
- SWOT分析は組織や企業が自らの強みを活かし、弱みを補強し、チャンスを活用し、脅威に対処するための戦略を立てるのに役立ちます。
強み(Strengths):
- 強みとは、組織や企業が持つ内部の優位性や利点のことです。
- 例えば、優れた製品やサービス、強力なブランドイメージ、優秀な従業員などが挙げられます。
弱み(Weaknesses):
- 弱みとは、組織や企業が持つ内部の不利な要因や欠点です。
- 例えば、過剰なコスト、効率の低さ、品質の問題などがこれに当たります。
チャンス(Opportunities):
- チャンスとは、外部環境がもたらす組織や企業の成長や発展の機会です。
- 市場の拡大、新技術の導入、競合他社の弱体化などがその例です。
脅威(Threats):
- 脅威は、外部環境がもたらす組織や企業のリスクや課題です。
- 競合他社の台頭、規制の強化、経済的な不確実性などがこれに含まれます。
SWOT分析では、これらの要素をマトリックス状に整理し、組織や企業が自らの強みを活かし、弱みを補強し、チャンスを活用し、脅威に対処するための戦略を立てるのに役立ちます。
おわりに
今回は、応用情報のストラテジ系対策として、AIDMAモデル、PEST分析、RFM分析、STP分析、SWOT分析について学習してきました。
ストラテジ系はIT以外にも、投資や企業などのビジネススキルの向上に役立つので試験が終わってからもぜひ、活用していってください!
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