【簡単解説】investing.comで使えるボラティリティ指標3選

ボラティリティ

はじめに

今回は、ボラティリティの代表的な指標について解説していきます。なかでも、investing.comのスクリーニング機能に搭載されている指標を紹介します。

【扱うボラティリティ指標3つ】

  • ベータ市場との関係性の強さ
  • 平均出来高取引量(出来高)の平均値
  • ATR平均的な価格変動幅

では、この3つを解説していきます。っとその前に、ボラティリティと混合しがちなレンジとの違いについて、まずは理解していきましょう!

ボラティリティとレンジの違い

ボラティリティとレンジの違い

ボラティリティを勉強する前にまずは、レンジとの違いを明確にしておきましょう!

ボラティリティ:(Volatility)
  • ボラティリティは、価格の変動の程度を示します。つまり、価格がどれだけ急激に変動するかを表します。
  • ボラティリティが高い場合→価格は急速に変動し、ハイ・ローを経験する可能性が高くなります。
  • ボラティリティが低い場合→価格は比較的安定しており、小幅な変動しかないことがあります。
レンジ(Range)
  • レンジは、一定期間内に価格が上下に動いた範囲を指します。
  • つまり、最高値と最安値の間の価格の差です。
  • レンジは、特定の期間内に価格がどれだけ変動するかを示しますが、方向性については何も示しません。価格がどれだけ上昇または下落するかよりも、単に範囲内で動くことを示します。
  • レンジが広い場合→価格は幅広く変動する可能性があり、ボラティリティも高いと言えます。
  • レンジが狭い場合→価格の変動が限定され、ボラティリティは低いと言えます。

要するに、レンジは価格の変動の範囲を示し、ボラティリティはその変動の速度や大きさを示します。

ここまでが、ボラティリティとレンジの違いです。では、次からは早速ボラティリティの代表的な指標を見ていきましょう!

ベータ

ベータ

ベータとは一般的に特定の株式や投資対象の価格変動が、市場全体の平均的な価格変動に対してどれだけ敏感であるかを示します。一言で言うなら、「市場との関係性の強さ」を表す指標といえます。

  • ベータが1より大きい場合
    • これは、株式や投資対象が市場よりも価格変動が大きいことを示します。
    • つまり、市場の変動に対して敏感であることを意味します。
    • 例えば、ベータが1.2であれば、市場が1%上昇すると、その株式は約1.2%上昇する傾向があります。
  • ベータが1より小さい場合
    • これは、株式や投資対象が市場よりも価格変動が小さいことを示します。
    • つまり、市場の変動に比較的敏感であることを意味します。
    • 例えば、ベータが0.8であれば、市場が1%上昇すると、その株式は約0.8%上昇する傾向があります。
  • ベータがマイナスの場合
    • これは、株式や投資対象が市場と逆相関の関係にあることを示します。
    • つまり、市場が上昇すると、その株式の価格は下落する傾向があります。

ベータは、投資家がポートフォリオのリスクを管理する際に重要な指標です。要するに、ベータは株式や投資対象の「市場との関係性の強さ」を表す数値だと考えることができます。

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平均出来高

平均出来高

「平均出来高」とは、特定の株式や投資対象の取引量(出来高)の平均値を示す指標です。出来高とは、ある期間内に取引された株式や投資対象の数量を指し、その数量が多いほど市場での活発な取引が行われていることを示します。

  • 平均出来高はその株式や投資対象の取引がどれくらい活発かを示す数字です。
  • 例えば、1日あたりの平均出来高が100,000株であれば、その株式は1日に平均して100,000株の取引が行われているということになります。
  • 平均出来高が高いほど
    • その株式や投資対象は市場での流動性が高いと言えます。
    • つまり、投資家が取引を行う際に買い手や売り手が容易に見つかる可能性が高くなります。
    • 価格が急激に変動することが比較的少ない傾向があります。これは、市場での取引が活発であるため、大きな価格変動が起こりにくいということです。
    • 投資家が取引を行う際にスリッページ(取引価格と実際の取引価格の差)が少なくなります。つまり、市場での注文が執行されやすくなります

したがって、平均出来高は投資家が銘柄を選択する際に考慮すべき重要な指標の一つです。

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アベレージトゥルーレンジ (ATR):

ATR

アベレージトゥルーレンジ (ATR)はボラティリティ(価格の変動の程度)を測定するための指標の一つです。ATRは、一定期間内に価格がどれだけ変動したかを示す平均的な値を計算します。

  • ATRはその株式や投資対象の価格の変動の大きさを示す指標です。
  • 例えば、ATRが10円であれば、その株式や投資対象の平均的な価格変動幅が1日あたり10円であるということになります。
  • ATRは、ストップロスや利益確定のターゲットを設定する際の基準として役立つ
  • ATRが大きい場合:
    • 通常トレンドが強くなると、ATRの値が大きくなります。
    • 価格の変動が大きいと、ATRも大きくなります。

簡単に言えば、ATR価格の変動の大きさを示す指標であり、トレーダーや投資家が市場のボラティリティを理解し、適切な取引戦略を策定するのに役立ちます。

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おわりに

ここで紹介したこれらの指標が、トレーダーがボラティリティを測る際に使われる代表的なツールです。まだまだ、他にもありますがそれはまたの機会に紹介させていただきます。

また、指標はあくまでも指標です。100%正しい指標などこの世にはありません。一つの指標に惚れ過ぎず多角的な判断で賢く投資をやっていきましょう!

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