はじめに
今回は、ネットワークコマンドについて勉強していきましょう!意外にも応用情報技術者試験ではネットワークコマンドの問題が出題されます。そのため、今回のゴールはネットワークコマンドの問題が出題されたら、笑みがこぼれてしまうくらいの理解レベルを目指します。
ネットワークコマンドを学びだすとキリがないので、とりあえず今日は3つをマスターしましょう!少しずつ覚えていって、『知らない・分からない』をコツコツ潰し減らしていきましょう!
【ここで扱う用語】
- pingコマンド(接続状態)
- nslookupコマンド(IPアドレスとドメイン名の対応関係)
- ipconfigコマンド(ネットワーク構成情報)
今回は実際に手を動かしながら学べる単元なので、楽しみながら知識をマスターしていきましょう!
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pingコマンド
pingコマンドは、ネットワーク上のコンピューター間の接続状態を確認するためのコマンドです。
対象のコンピューターに対してICMP(Internet Control Message Protocol)エコーリクエストを送信し、そのコンピューターが応答するかどうかを確認します。
ICMP(Internet Control Message Protocol)は、インターネット上で通信エラーや制御メッセージを送信するためのプロトコルです。ICMPメッセージは、IP(Internet Protocol)ヘッダーに含まれ、IPネットワーク上のホストやルーター間で通信エラーを通知したり、ネットワークの状態を監視したりするために使用されます。
pingコマンドで何ができるの?
- 目的のコンピューターへの到達性を確認することができます。
- 到達性がある場合、目的のコンピューターへの往復時間(レイテンシ)を測定できます。
- ネットワークの障害をトラブルシューティングする際に使用できます。
Pingコマンドを使って目的のコンピューターに送信されたエコーリクエストは、目的のコンピューターに到着し、そのコンピューターが正常に動作している場合はエコーリプライとして返信されます。これにより、ネットワーク上のコンピューターの動作状態を素早く確認できます。
pingコマンドを使ってみよう!
【IPアドレス・応答時間・TTLの表示】
ping example.com
------------------------------
(結果)
example.com [△△.△△.△△.△△]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
△△.△△.△△.△△ からの応答: バイト数 =32 時間 =◇◇ ms TTL=☆☆
△△.△△.△△.△△ からの応答: バイト数 =32 時間 =◇◇ ms TTL=☆☆
△△.△△.△△.△△ からの応答: バイト数 =32 時間 =◇◇ ms TTL=☆☆
△△.△△.△△.△△ からの応答: バイト数 =32 時間 =◇◇ ms TTL=☆☆
△△.△△.△△.△△ の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
最小 = ◇◇ms、最大 = ◇◇ms、平均 = ◇◇ms
exmaple.comというサイトへの応答を確認してみましょう。
結果からは、相手IPアドレス(△△.△△.△△.△△)、応答までの時間(◇◇)、TTL(☆☆)などが分かります。
TTL(Time To Live)は、IPパケットがネットワーク上を移動する際に経由できる最大ホップ数を示すフィールドです。この値は、パケットが送信元から宛先まで通過する途中の中継点の数を制限するために使用されます。TTLの設定は、通常、送信元のホストまたはルーターによって行われます。
『応答時間』とは往復を表します。つまりpingを送信してから相手に届き、そこから返信が自分に返ってくるまでの時間を『応答時間』と表現します。
Pingコマンドで送信されるデフォルトのICMPエコーリクエストのデータペイロード(データ部分)は、通常32バイトです。このサイズは、Pingコマンドが送信するデータパケットのサイズを示します。 32バイトのデータペイロードは、Pingコマンドの標準的な動作であり、多くの場合、ネットワーク上のコンピューターが応答するのに十分なサイズです。また、32バイトのデータは、ネットワーク上の遅延や通信負荷を評価するのに十分な小さなサイズです。
nslookupコマンド
nslookupコマンド(named server lookup)はネットワーク上のドメイン名やIPアドレスに関する情報を取得するためのコマンドです。
nslookupコマンドで何ができるの?
- ドメイン名からIPアドレスを調べることができます。
- IPアドレスからドメイン名を調べること(逆引き DNS)ができます。
- DNSサーバーへの問い合わせを行い、ドメイン名のDNSレコード情報を取得することができます。
【DNSサーバについて知りたい方は↓】
nslookupを使ってみよう!
【IPアドレスとドメイン名の対応を見つける】
nslookup example.com
-------------------------------
(結果)
サーバー: 使用したDNSサーバ
Address: 自分のIPアドレス
権限のない回答:
名前: 調べたドメイン名
Addresses: ドメイン名に対応したIPアドレス
例えば、”nslookup example.com”と入力すると、example.comのIPアドレスが表示されます。これは、インターネット上のコンピュータが相互に通信する際に、正しい宛先を見つけるのに役立ちます。
使用したDNSサーバの欄が”Unknown”と表示されることがあります。これは、nslookupコマンドを実行したコンピューターが使用しているDNSサーバの名前が分からなかったという意味です。
ipconfigコマンド
ipconfigコマンドは、Windowsオペレーティングシステムで使用されるネットワーク構成情報を表示するためのコマンドです。ipconfigコマンドを実行すると、現在のネットワーク接続に関する情報が表示されます。
ipconfigコマンドで何ができるの?
- コンピューターのネットワーク接続に割り当てられたIPアドレスを表示
- コンピューターのネットワーク接続に適用されるサブネットマスクを表示
- ネットワーク接続に使用されるデフォルトゲートウェイ(ルーター)のIPアドレスを表示
- ネットワーク接続に使用されるDNSサーバーのIPアドレスを表示します。
- ネットワーク接続に関するMACアドレスなどのネットワークインターフェースの情報を表示します。
ipconfigコマンドは、ネットワークのトラブルシューティングやネットワーク接続の設定を行う際に役立ちます。特定のネットワーク接続に関する情報を取得したり、ネットワークの設定を確認したりする際に頻繁に使用されます。
ipconfigコマンドを使ってみよう!
【IPアドレスやサブネットマスクの表示】
ipconfig
ipconfigを実行すると、コンピューターのすべてのネットワーク接続に関する情報が表示されます。IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの情報が表示されます。
【特定のネットワーク接続に関する情報の表示】
ipconfig /all
ipconfig /allを実行すると、コンピューターのすべてのネットワーク接続に関する詳細な情報が表示されます。IPアドレス、サブネットマスク、MACアドレス、DNSサーバーなどの情報が表示されます。
【特定のネットワーク接続の情報の解放】
ipconfig /release
ipconfig /releaseを実行すると、コンピューターのネットワーク接続を解放し、IPアドレスなどの情報を解放します。これはDHCPを使用して動的に取得したIPアドレスを解放する場合に使用されます。
ipconfig /releaseを実行するとIPアドレスが解放されます。そのため、次のIPアドレスを取得するまではネットワーク接続ができません。なので、ipconfig /releaseを実行したらその後にはしっかりとipconfig /renewを実行しておきましょう!
【特定のネットワーク接続の情報の更新】
ipconfig /renew
ipconfig /renewを実行すると、コンピューターのネットワーク接続を再度取得し、IPアドレスなどの情報を更新します。これはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用してIPアドレスを動的に取得する場合に役立ちます。
おわりに
本日は、ネットワークコマンドについて学習してきました。ping、nslookup、ipconfigの中でお気に入りのコマンドはありましたか?個人的にはnslookupが好きです(笑)。
今日みたいに、少しずつでも確実に知識をつけていくことで、分からないがなくなります。面倒くさいですが、これを乗り越えた先に価値あるものが待っているので一緒に頑張っていきましょう!最後に宮崎駿さんの名言で締めたいと思います。
『大事なもんは、たいてい面倒くさい(by.宮崎駿)』
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