はじめに
今回はインターネット接続を提供してくれる『ISP』を紹介していきます。また、もし、ISPを使わない場合はどうやってインターネットに接続するのか?ということにも焦点を当てていきます。
ここではしっかりと『ISP』がイメージできるように要点を分かりやすく抑えていきます。では、パパっとStudyしていきましょう!
ISPの基本知識
ISP(Internet Service Provider)は、ユーザーにインターネット接続を提供する企業や団体のことです。ISPを通じて、家庭や企業はインターネットにアクセスすることができます。
ISPが提供してくれるものは?
- インターネット接続:
- 接続の道筋を提供: ISPは、自宅やオフィスからインターネットに接続するための物理的な回線や技術を提供します。例えば、光ファイバーやADSL、ケーブルなどの回線を使って、インターネットへ接続できるようにします。
- IPアドレスの割り当て:
- インターネット上の住所: インターネットを使うためには、IPアドレスという「インターネット上の住所」が必要です。ISPは、接続する各デバイスにユニークなIPアドレスを割り当て、インターネット上で通信できるようにします。
- ルーターやモデムの提供:
- ネットワーク機器の提供: 多くのISPは、家庭内でインターネットを使うためのモデムやWi-Fiルーターを提供します。これらの機器は、インターネット信号を家の中に分配したり、複数のデバイスをインターネットに接続できるようにしたりします。
- DNSサービス:
- ウェブサイトの「住所帳」: ISPは、DNS(Domain Name System)というサービスも提供します。これは、ウェブサイトの名前(例: www.google.com)をIPアドレスに変換する役割を果たします。この変換がなければ、私たちはIPアドレスを直接入力しなければならず、とても不便です。
- サポートとメンテナンス:
- 技術サポート: ISPは、インターネット接続に問題が発生したときに技術サポートを提供します。また、定期的なメンテナンスやアップグレードも行い、サービスの品質を維持します。
ISPを利用しないでインターネットを使うには?
もしISPを使わずにインターネットを利用しようとすると、非常に複雑で費用がかかる作業が必要になります。
1. 専用の回線を引く:
- 自分でインターネット接続を確保: ISPが提供しているような専用回線を、自分で敷設する必要があります。これは、電柱から家まで光ファイバーや同軸ケーブルを引くような大規模な作業です。
専用回線はバックボーンネットワークプロバイダのデータセンターや接続ポイントまで引く方法があります。インターネットエクスチェンジ、ピアリングなどの接続もあります。しかし、どれも非常に大きなコストと技術的なハードルを伴います。
2. 自分でIPアドレスを取得:
- IPアドレスの管理: 自分でIPアドレスを取得し、インターネット上で通信できるように設定する必要があります。通常は、国際的な機関(例えば、APNICなど)からIPアドレスを購入し、管理する必要があります。
3. DNSサーバーの運用:
- ウェブサイトの名前解決を管理: 自分でDNSサーバーを立ち上げ、管理しなければなりません。これにより、インターネット上の名前とIPアドレスの対応付けを自分で行います。
DNSサーバがないとドメイン名を使ったアクセスができなくなるので、それは不便です。なのでDNSサーバは必須です。
4. 相互接続の確保:
- 他のネットワークと繋がるための契約: インターネットは他のネットワークとの相互接続によって成り立っています。これを自分で確保するには、他のプロバイダーやネットワーク運営者と契約を結び、自分のネットワークをインターネットの一部として機能させる必要があります。
ISPを使わないメリット・デメリット
メリット
- 完全な制御:
- 自分のネットワークに関する全ての設定や運用を自分で管理できるため、ネットワークの設定やポリシーを完全にカスタマイズできます。
- ISPを通じた制約(ポートのブロックや帯域制限など)が一切なくなります。
- セキュリティの向上:
- 自分でセキュリティ対策を施すことで、外部のプロバイダに依存しないセキュリティ環境を構築できます。特定の企業や政府機関に依存しないため、情報の秘匿性が保たれる可能性が高まります。
- コスト削減の可能性:
- 大規模なデータセンターや企業が、長期的に見るとISP利用料を削減するために自前のネットワークを構築することがあります。この場合、専用回線の利用料がISP利用料よりも安価になることがあります。
- 高いパフォーマンス:
- 自前で大容量の専用回線を確保すれば、通常のISPを経由するよりも高速で安定した通信が可能になります。
デメリット
- 非常に高い初期コスト:
- 自分で専用回線を引くためには、物理的なインフラ整備が必要です。これには膨大な費用がかかり、個人や中小企業には現実的でないことが多いです。
- 技術的ハードルが高い:
- IPアドレスの取得やルーティングの設定、DNSサーバーの運用、セキュリティ対策など、非常に高度な技術が要求されます。これを自分で全て行うには専門知識が必要であり、運用も困難です。
- メンテナンスと運用の負担:
- ISPを利用しない場合、全てのメンテナンスやトラブルシューティングを自分で行う必要があります。これは時間と労力がかかるだけでなく、専任のスタッフが必要になる可能性もあります。
- スケーラビリティの問題:
- 自前でインターネット接続を構築する場合、ネットワークの拡張や変更が必要なときに柔軟に対応するのが難しくなることがあります。ISPは通常、柔軟なプランやサービスを提供しており、需要に応じて簡単に変更できる利便性があります。
- 法的・規制の問題:
- ISPは通常、法律や規制に従って運用されており、一定の基準を満たすように監視されています。自前のネットワークでは、これらの規制を遵守する責任が自分にのしかかり、これが適切に行われなければ法的リスクが生じる可能性があります。
日本の代表的なISP
日本には多くのISP(インターネットサービスプロバイダー)が存在します。以下は、日本で主要なISPの一部です:
大手ISP
- NTTグループ
- NTT東日本(フレッツ光): 日本全国に広がる光ファイバーサービスを提供。
- NTT西日本(フレッツ光): 西日本を中心に光ファイバーサービスを提供。
- NTTコミュニケーションズ(OCN): フレッツ光を使ったインターネット接続サービス。
- KDDI
- auひかり: 光ファイバーを使った高速インターネットサービス。
- UQ WiMAX: モバイルWi-Fiサービスを提供。
- ソフトバンク
- ソフトバンク光: 光ファイバーを使ったインターネットサービス。
- SoftBank Air: 無線通信を利用したインターネットサービス。
- 楽天
- 楽天ひかり: 光ファイバーを使ったインターネットサービス。
その他のISP
- BIGLOBE
- 光ファイバー、ADSL、モバイル通信サービスなどを提供。
- Asahi Net
- 光ファイバー、ADSL、モバイル通信サービスを提供。
- JCOM
- ケーブルテレビとともにインターネットサービスを提供。
- ぷらら
- NTTグループの一員として、光ファイバー、ADSL、モバイル通信サービスを提供。
- Nifty
- 光ファイバー、ADSL、モバイル通信サービスを提供。
地域限定ISP
- 地方ISP: 各地方には、その地域に特化したローカルISPが存在し、地域密着型のサービスを提供しています。例えば、北海道では「北海道通信」、沖縄では「沖縄セルラー電話」などがあります。
これらのISPは、それぞれ異なるサービスやプランを提供しており、地域によっても利用できるサービスが異なることがあります。選択肢は多いため、利用者のニーズに合ったISPを選ぶことができます。
まとめ
要するに…
ISP(Internet Service Provider)とは、インターネットへの接続を簡単に行うためのインフラやサービスを提供する企業や団体のことです。ISPは、ユーザーが簡単にインターネットに接続できるように、①物理的な回線を整備し、必要な技術サポートを提供してくれます。また、②IPアドレスの提供、ルーターやモデムなどの③物理デバイスの提供、④DNSサービスの運用やサポート、メンテナンスといった多岐にわたるサービスを行っています。これにより、誰でもインターネットに簡単にアクセスできるようになるのです。
もしISPを利用せずにインターネット接続をしようとする場合、まず自分で①専用回線を引く必要があります。インターネットの接続ポイントとしては、バックボーン・ネットワークプロバイダーやインターネットエクスチェンジポイント(IXP)といった場所に専用回線を引くことが求められます。これは非常に高コストであり、また技術的にも非常に高いハードルがあります。さらに、自分で②IPアドレスを取得し、③DNSサーバーを運用する必要があります。DNSサーバーがないと、ドメイン名をIPアドレスに変換することができず、インターネット上のリソースにアクセスすることができなくなるため、非常に重要です。
ISPを利用しないでインターネットに接続することのメリットとしては、
①まずネットワークを完全に自分で管理できることが挙げられます。ISPを通じた制約がなくなり、自分のネットワークに関する全ての設定や運用を自由にカスタマイズできるため、セキュリティやパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
②また、長期的にはISP利用料を削減できる可能性があり、特に大規模なデータセンターや企業にとってはコスト削減の手段になるかもしれません。
しかしながら、この選択肢にはデメリットも多く存在します。
①まず、専用回線を引くための初期コストが非常に高く、またそのために必要な技術的な知識や運用の負担も非常に大きいです。
②これに加えて、メンテナンスやトラブルシューティングも全て自分で行わなければならず、スケーラビリティの面でも柔軟な対応が難しくなる可能性があります。
③また、法的・規制面での対応も自分で行わなければならず、そのリスクも考慮しなければなりません。
日本には、NTTグループ、KDDI、ソフトバンク、楽天といった大手のISPが存在します。また、地域限定でサービスを提供するISPもあり、ユーザーは自分のニーズに合ったISPを選ぶことができます。こうしたISPを利用することで、誰でも簡単にインターネットに接続できるようになるわけです。ISPを利用しない場合、非常に高コストで技術的に難しい作業が必要になるため、ほとんどの個人や企業にとっては現実的ではありません。
まとめると、ISPとは誰でも簡単にインターネットに接続できるようにするためのサービスを提供してくれるものであり、ISPを利用しない場合には非常に高コストで技術的に困難な課題が生じるという点が重要です。ISPを利用することは、コストや運用の面で多くのメリットがあり、ほとんどの個人や企業にとって最も現実的な選択肢です。
おわりに
本日は終了です!お疲れさまでした!
今回でISPについてはある程度理解が深まったと思います!
これからも、少しずつでいいので、理解できる領域を一歩一歩広げていきましょう!そして、一緒に登り詰めましょう!では、さらばじゃ
今日はこの曲でお別れです。ネットフリックスにある『WE ARE』の1:16:38に流れた曲です。普通にカッコいいなぁと思いました。では、どうぞ