はじめに
ITの勉強において、やっぱり全範囲を網羅的に勉強しようと思ってもなかなか、先輩・上司に追いつき追い抜くことって時間がかかるものです。そのせいでモチベーション下がったり……
だったら、1つのことに1点集中して『これに関しては同レベルor僕の方が上だ!』と思える領域を少しずつ作っていきましょう!それを続けていけば、どんどんどんどん勝てる領域が多くなり、気づいたら自分が行きたい場所に登り詰めるでしょう!
ということで今回は線形計画法について問題を解きながら、進めていきましょう!
①単位時間当たりの利益を求める→どちらの製品が良いかを決める
②有限時間のなかで最大何個作れるかを求める
③②で求めた個数から、売上高・変動費を算出。
④売上高ー変動費ー固定費を算出
テンプレ問題
表のような製品A,B,を製造、販売する場合、考えられる営業利益は最大で何円になるか?ここで、機械の年間使用可能時間は延べ15,000時間とし、年間の固定費は製品A、Bに関係なく15,000,000円とする。
製品 | 販売単価 | 1個あたり販売変動費 | 1個あたり製造時間 |
---|---|---|---|
A | 30,000円 | 18,000円 | 8時間 |
B | 25,000円 | 10,000円 | 12時間 |
これは、応用情報の過去問です。一緒にといていきましょう!
この問題は、製品AとBの生産と販売に関する営業利益を最大化するために、生産量や使用可能な時間を考慮して計算する必要があります。
1. 営業利益を求めるための基本的な考え方
営業利益は以下の式で求められます。
\( 営業利益=売上高−変動費−固定費 \)
ここで、売上高は販売単価と販売数量の掛け算、変動費は1個あたりの販売変動費と販売数量の掛け算です。さらに、製品ごとに使える時間の制約があるため、それも考慮します。
2. 製品A、Bの1時間あたりの利益率(貢献利益)を求める
貢献利益は、1つの商品を作ることで得られる利益( 販売単価 – 変動費 )です。
製品Aの貢献利益
\( 製品Aの貢献利益=30,000円−18,000円=12,000円 \)
1個の製品Aを作るのに8時間かかるので、1時間あたりの利益は次のようになります。
\({製品Aの1時間あたりの利益} = \frac{12,000円}{8時間} = 1,500円/{時間}\)
同様の流れで製品Bも算出していきましょう!
製品Bの貢献利益
\( 製品Bの貢献利益=25,000円−10,000円=15,000円 \)
1個の製品Bを作るのに12時間かかるので、1時間あたりの利益は次のようになります。
\({製品Bの1時間あたりの利益} = \frac{15,000円}{12時間} = 1,250円/{時間}\)
製品Aは1時間で1,500円、製品Bは1時間で1,250円の価値を生みだす。つまり製品Aに時間を使った方がいいということが分かりました。
3. 利益最大化のための生産配分
1時間あたりの利益が大きいのは製品A(1,500円/時間)なので、限られた15,000時間はすべて製品Aの生産に使うのが最も利益を最大化する方法です。
4. 最大営業利益の計算
製品Aの生産数
1個の製品Aを作るのに8時間かかるので、15,000時間で作れる製品Aの個数は次のように計算できます。
$$\frac{15,000時間}{8時間} = 1,875個$$
15,000時間で1,875個生産できることが分かりました。
売上高、変動費、固定費の計算
- 製品Aの売上高:
$$30,000円(販売費) \times 1,875個(個数)= 56,250,000円$$
- 製品Aの変動費:
$$18,000円(変動費) \times 1,875個(個数)= 33,750,000円$$
- 固定費: 15,000,000円(問題に与えられている)
これで、売上高・変動費・固定費が分かりました。
営業利益の計算
$$営業利益=売上高−変動費−固定費$$
\(営業利益=56,250,000円−33,750,000円−15,000,000円=7,500,000円\)
5. 結論
製品Aを15,000時間で最大限生産した場合、営業利益は最大で7,500,000円となります。
①単位時間当たりの利益を求める→どちらの製品が良いかを決める
②有限時間のなかで最大何個作れるかを求める
③②で求めた個数から、売上高・変動費を算出。
④売上高ー変動費ー固定費を算出
では、手順は抑えたので、確認問題を解いてみましょう!
確認問題:
製品Xと製品Yを製造・販売する場合に、考えられる営業利益は最大で何円になるかを求めなさい。個々で、機械の年間使用可能時間は延べ20,000時間とし、年間の固定費は製品X、Yに関係なく20,000,000円とする。
製品 | 販売単価 | 1個あたり販売変動費 | 1個あたり製造時間 |
---|---|---|---|
X | 50,000円 | 30,000円 | 10時間 |
Y | 40,000円 | 20,000円 | 15時間 |
条件
- 製品X、Yのどちらを何個生産してもよい。
- 営業利益を最大化する生産計画を立ててください。
1. 単位時間当たりの利益を比較
まず、製品Xと製品Yの1時間あたりの利益を計算します。
製品X
\( 製品Xの貢献利益=50,000円−30,000円=20,000円 \)
1個の製品Xを作るのに10時間かかるので、1時間あたりの利益は次のようになります。
\({製品Xの1時間あたりの利益} = \frac{20,000円}{10時間} = 2,000円/{時間}\)
製品Y
\( 製品Yの貢献利益=40,000円−20,000円=20,000円 \)
1個の製品Yを作るのに15時間かかるので、1時間あたりの利益は次のようになります。
\({製品Yの1時間あたりの利益} = \frac{20,000円}{15時間} = 1,333円/{時間}\)
この比較から、製品Xの方が1時間あたりの利益が大きい(2,000円/時間)ため、製品Xを生産するのが利益を最大化する方法です。
2. 最大生産個数
次に、製品Xを使える20,000時間すべてを使って最大何個作れるかを計算します。
$$\frac{20,000時間}{10時間} = 2,000個$$
3. 売上高・変動費・固定費の計算
- 製品Xの売上高:
$$50,000円(販売費) \times 2,000個(個数)= 100,000,000円$$
- 製品Xの変動費:
$$30,000円(変動費) \times 2,000個(個数)= 60,000,000円$$
- 固定費: 20,000,000円(問題に与えられている)
4. 売上高ー変動費ー固定費=売上利益を算出
年間の固定費20,000,000円を差し引いた最終的な営業利益は次の通りです。40,000,000円−20,000,000円=20,000,000円40,000,000円 – 20,000,000円 = 20,000,000円40,000,000円−20,000,000円=20,000,000円
$$営業利益=売上高−変動費−固定費$$
\(営業利益=100,000,000円−60,000,000円−20,000,000円=,20,000,000円\)
結論
製品Xを2,000個生産した場合、営業利益は最大で20,000,000円となります。
まとめ
要するに…
①単位時間当たりの利益を求める→どちらの製品が良いかを決める
②有限時間のなかで最大何個作れるかを求める
③②で求めた個数から、売上高・変動費を算出。
④売上高ー変動費ー固定費を算出
という、手順で解くことで有限資源を最大活用する方法が見つけられるという訳です!
おわりに
本日は『線形計画法』について知見を深めました!
これでまた、一歩成長しました!これからも焦らず、1つずつ頑張っていきましょう!
そうだね!これからもがんばるぞぉーー!
じゃあ、また会いましょう!ばいばい~~
今日は「花のち晴れ~花男 Next Season~」のイメージソングです。切なさや儚さを感じさせるバラードで、恋愛の初期段階の感情が繊細に描かれていていいんです!では、どうぞ