はじめに
ITの勉強において、やっぱり全範囲を網羅的に勉強しようと思ってもなかなか、先輩・上司に追いつき追い抜くことって時間がかかるものです。そのせいでモチベーション下がったり……
だったら、1つのことに1点集中して『これに関しては同レベルor僕の方が上だ!』と思える領域を少しずつ作っていきましょう!それを続けていけば、どんどんどんどん勝てる領域が多くなり、気づいたら自分が行きたい場所に登り詰めるでしょう!
ということで今回は親和図法について問題を解きながら、進めていきましょう!
親和図法の基本知識
親和図法は、複雑なアイデアや問題を整理するための手法の一つです。個々のアイデアや意見をグループ分けして、共通点や関連性を見つけ出し、問題解決や新しいアイデアの創出に役立てることができます。特に、ブレインストーミングの後に活用されることが多く、情報を視覚的に整理することで、より全体像が把握しやすくなります。
親和図法のやり方
1.アイデア出し
まず、問題やテーマに関連するアイデアや意見を書き出します。ポストイットやカードに1つのアイデアを1枚ずつ書くのが一般的です。
2.グループ分け
書き出したアイデアを、似た性質や関連性を持つもの同士でグループにまとめていきます。このとき、まだ「カテゴリー名」や「見出し」はつけず、自然に感じる共通点でまとめます。
3.グループに名前をつける
まとまったグループに対して、その共通点や意味を表す名前(カテゴリー名)をつけます。たとえば、「顧客ニーズ」「技術的課題」など、テーマに応じて具体的な名前を考えます。
4.図にまとめる
最後に、全体を図にして整理します。どのグループが中心的な役割を果たしているか、どういう関係性があるかを視覚化することで、問題解決や次のステップに繋げることができます。
ここからも分かるように、親和図法の目的はアイデアを整理して視覚的に全体像を把握することです。
親和図法はこんな効果がある!
親和図法って結局、何の役に立つの?
そうだね。確かにイメージしづらいかもね…
じゃあ、ここではどのような効果が期待できるかを見ていきましょ!
1. 問題の本質が見えやすくなる
たくさんのアイデアや情報が混乱していると、どれが重要なのか、どの問題が最も影響を与えているのかが分かりにくくなります。親和図法を使うことで、関連するアイデアをまとめると、問題の核となる部分や課題の優先順位が明確になります。
2. 新しい発見や洞察が得られる
関連性のあるアイデアをグループ化することで、最初は気づかなかった関係や、今まで見えなかった共通点が見えてきます。この「見落としていたつながり」を発見することで、新しい解決策やアイデアが生まれることがあります。
3. チーム内でのコミュニケーションが円滑になる
親和図法を使って視覚化することで、チーム内で共有している情報が明確に整理され、全員が同じ理解を持つことができます。特に多人数でのブレインストーミング後は、意見が混在しやすいですが、親和図法によって誰がどの意見を出したかを整理し、意見を統合することができます。
4. 意思決定がしやすくなる
視覚的に整理されていると、情報の優先順位が明確になり、どの方向に進むべきか判断しやすくなります。たとえば、ネットワークのトラブルシューティングでも、多数の問題点が挙げられた際、親和図法を用いて関連性を見つけることで、どこにフォーカスすべきかが明確になります。
5. 複雑な問題も解決しやすくなる
複雑な問題を個々の要素に分解して整理することで、それぞれの要素が持つ意味や影響が理解しやすくなります。全体像が見えることで、部分的な解決策ではなく、全体に効果のある最適な解決策が見つかりやすくなります。
親和図法を使ってアイデアを整理し視覚的に全体像を把握することで、
・複数のアイディアがまとまるから問題の本質が見えやすくなる
・整理することで優先順位が決まり意思決定がしやすくなる
・視覚化することで情報共有の円滑化につながる
・グループ化することで見落としていた点に気づける。
・個々に分割するから、より問題点の理解が深まり全体最適化につながる
というメリットを享受できます。
親和図法の注意点は?
親和図法は有効な手法だけど、デメリットや注意点もいくつかあります。以下がその主なデメリットです。
1. 主観的になりやすい
親和図法のプロセスでは、アイデアをどうグループ化するかが非常に重要ですが、これは個々の参加者やファシリテーターの主観に依存することがあります。誰がどう感じるかによって、グループ分けやアイデアの整理の仕方が異なるため、偏った結果になる可能性があります。
2. 時間がかかる
特に多くのアイデアや情報がある場合、すべてのアイデアをグループ化して整理するのにかなりの時間と労力が必要です。複雑なテーマだと、その分だけ長時間かかるため、効率が悪くなることがあります。
3. 全体の流れや時系列が見えにくい
親和図法は、関連性のあるアイデアをグループ化することに重点を置いていますが、時間の流れやプロセスの順序などが反映されにくいというデメリットがあります。例えば、プロジェクト管理や時系列を重視するタスクでは、この手法だけでは十分でないことがあります。
4. 具体的な行動に結びつけにくい
親和図法ではアイデアを整理することが目的ですが、それが具体的な行動計画に直結するとは限りません。アイデアを整理した後に、さらに行動計画や優先順位を考えるステップが必要で、それをしないと結果的に「整理しただけ」で終わってしまうリスクがあります。
5. チーム内での意見の対立が生じやすい
アイデアのグループ化や名前付けの際、異なる視点や考え方を持つメンバー間で意見が食い違うことがあります。特に大人数のチームでは、意見の合意形成に時間がかかり、場合によっては対立が生じることもあります。
6. 全ての問題に適しているわけではない
親和図法は、アイデアの整理やグループ分けには適していますが、定量的なデータや数値分析が必要な問題には向いていないことが多いです。また、非常に技術的な問題や手順が明確に決まっている問題では、他の手法の方が効果的な場合もあります。
親和図法のデメリットには
・主観であるため、意見対立が発生しやすい
・時間がかかる
・具体的な行動計画に結びつけにくい
・数値分析には適さないといったすべての問題に使えるわけではない
などの欠点もあるため、他の手法との併用が求められることもあります。
ケーススタディをやってみよう!
問題
「オンラインストアの売上を向上させるための施策を考えよう」
①アイディア出す
②グループ分け
③グループ名
④まとめる
①アイディア出し
- ウェブサイトのデザインを改善する(使いやすいナビゲーション、視覚的に魅力的なレイアウト)
- 商品の説明を強化(より詳しい説明や写真、動画の追加)
- SEO対策を強化(検索エンジンでの露出を増やす)
- ソーシャルメディア広告を展開(InstagramやFacebookでのターゲティング広告)
- 既存顧客へのリターゲティング(以前に商品を購入した顧客に特別なオファーを提供)
- メールマーケティングの活用(割引クーポンやセール情報の提供)
- 顧客レビューや評価システムを強化(レビューを書いてくれた顧客にポイントや割引を提供)
- 無料配送キャンペーンの実施
- モバイル版の最適化(スマホでの使いやすさを向上)
- リアルタイムチャットサポートの導入(購入前の質問対応を迅速に行う)
- 動画コンテンツの追加(商品紹介動画や使い方ガイド)
- 限定商品や特別オファーの頻度を増やす
②グルーピング
- ウェブサイト関連
- ウェブサイトのデザインを改善する
- 商品の説明を強化
- モバイル版の最適化
- マーケティング・広告関連
- SEO対策を強化
- ソーシャルメディア広告を展開
- 既存顧客へのリターゲティング
- メールマーケティングの活用
- 顧客体験の向上
- 顧客レビューや評価システムを強化
- 無料配送キャンペーンの実施
- リアルタイムチャットサポートの導入
- プロモーション関連
- 動画コンテンツの追加
- 限定商品や特別オファーの頻度を増やす
③各グループに名前をつける
- ユーザー体験の改善
- ウェブサイトのデザインを改善する
- 商品の説明を強化
- モバイル版の最適化
- マーケティングと広告
- SEO対策を強化
- ソーシャルメディア広告を展開
- メールマーケティングの活用
- 顧客維持とロイヤルティ
- 既存顧客へのリターゲティング
- 顧客レビューや評価システムを強化
- リアルタイムチャットサポートの導入
- 販売促進と特典
- 無料配送キャンペーンの実施
- 動画コンテンツの追加
- 限定商品や特別オファーの頻度を増やす
④全体図の作成
このように、アイデアを親和図法で整理すると、「ユーザー体験」「マーケティング」「顧客維持」「販売促進」という4つの主要なテーマに分類できました。これにより、オンラインストアの売上向上施策をどの領域にフォーカスすべきか、明確に把握できます。
まとめ
要するに…
親和図法は、アイデアや情報を整理して全体像を把握するための手法です。まず、問題やテーマに関連するアイデアを集めて出し、そのアイデアをグループ化します。次に、グループ化したアイデアに適切な名前やカテゴリーを付け、最後にそれを視覚的にまとめて全体像を把握します。これにより、複雑な情報を整理し、問題の本質や関連性が明確にすることができます。
親和図法の主なメリットには、問題の本質を理解しやすくすること、チーム内での情報共有がスムーズになること、そして優先順位を付けやすくすることが含まれます。アイデアを視覚化することで、全体像が把握しやすくなり、問題解決に向けた適切な焦点を当てることができます。
一方で、親和図法にはいくつかのデメリットもあります。まず、アイデアのグループ化は主観的になりやすく、参加者の意見に偏りが出る可能性があります。また、アイデア整理に時間と労力を要し、時系列や数値分析といった他の要素が考慮されにくいこともあります。そのため、親和図法だけでは不十分な場合もあり、他の手法と併用することが重要です。
親和図法は、アイデアを効果的に整理し、全体像を把握することで、より本質的な問題解決や効率的な意思決定に繋げることができます。
おわりに
本日は『親和図法』について知見を深めました!
これでまた、一歩成長しました!これからも焦らず、1つずつ頑張っていきましょう!
そうだね!がんばるぞぉーー!
じゃあ、また会いましょう!ばいばい~~