はじめに
ITの勉強において、やっぱり全範囲を網羅的に勉強しようと思ってもなかなか、先輩・上司に追いつき追い抜くことって時間がかかるものです。そのせいでモチベーション下がったり……
だったら、1つのことに1点集中して『これに関しては同レベルor自分の方が上だ!』と思える領域を少しずつ作っていきましょう!それを続けていけば、どんどんどんどん勝てる領域が多くなり、気づいたら自分が行きたい未来に辿りつきます!
じゃあ今日は、「メールの流れ」について教えてください。参考書とか読んでも意外とざっくりしかないからイメージがつかないんですよねぇ。みんなはこれを説明できる??
なので、今日はこれを教えてください!
基本知識
まずは、キーとなるコンポーネントの知識を取り入れましょう!
メールを送ったり受け取ったりする際には、以下の3つのサーバが関係します。
MUA(Mail User Agent):
これはメールを送信・受信するためのユーザーが使うソフトウェアやアプリのことです。例としては、GmailやOutlookなどがあります。これはメールを「作成したり」、「受け取ったり」する場所です。
メールの機能をユーザが簡単に利用できるようにしたインタフェース。それがMUA!
MTA(Mail Transfer Agent):
メールをインターネット上で送受信するためのサーバーです。MTAは、送信元から受信者に向けてメールを転送します。送信側と受信側の両方にMTAが存在します。
これが俗にいうメールサーバってやつですね。
MDA(Mail Delivery Agent):
受信者のメールボックスにメールを配信する役割を持つサーバーです。受信者がメールを読む前に、このサーバーがメールを受け取って保管します。
メールボックス:
メールボックスは、受信したメールを保存する場所のことです。具体的には、メールサーバー(MTA)上に作られた個人のメールデータを保管する領域のことを指します。受信したメールがまずこのメールボックスに保管され、ユーザーが後で読むことができるようになります。
- 役割: メールボックスは、あなたが受け取ったメールを保存しておきます。
- 場所: メールボックスは、通常はインターネット上のサーバーにあります。例えば、GmailのメールボックスはGoogleのサーバー上に、OutlookのメールボックスはMicrosoftのサーバー上にあります。
メールの具体的な流れ
まず大雑把な流れはこんな感じです。
『送信側MUA → 送信側MTA → 受信側MTA(受信側メールサーバ) → 受信側MDA → 受信側メールボックス → 受信側MUA』
では、具体的に見ていきましょう!
1. 送信側MUA → 送信側MTA
送信側MUA → 送信側MTA →(SMTP)→ 受信側MTA → 受信側MDA → 受信側メールボックス → 受信側MUA
- 送信側MUA(Mail User Agent):
ユーザーがメールを作成して送信するアプリケーションやソフトウェア(例: Outlook、Thunderbird、Gmailなど)です。
役割: ユーザーがメールを作成して「送信」ボタンを押すと、このMUAは送信するためにメールを送信側MTAに渡します。 - 送信側MTA(Mail Transfer Agent):
送信側のメールサーバーで、送信されたメールを受け取り、インターネット上で次の受信側MTAに向けて転送します。
役割: MTAはメールを中継するサーバーで、メールの宛先に基づき、受信者のドメイン(例:recipient.com
)を確認し、そのドメインがどのサーバーでメールを受け取るか(MXレコード)をDNSから調べます。そして、送信先の受信側MTAにメールを送信します。
2. 送信側MTA → 受信側MTA(受信側メールサーバ)
送信側MUA → 送信側MTA →(SMTP)→ 受信側MTA→ 受信側MDA → 受信側メールボックス →(POP3・IMAP)→ 受信側MUA
- 受信側MTA(Mail Transfer Agent):
受信側のメールサーバーで、インターネット上から送られてきたメールを受け取る役割を担っています。
役割: 受信者のMTAは、送られてきたメールを確認し、次の処理(MDAによる振り分け)に渡します。受信者のメールサーバーとMTAは基本的に同じ役割を持ち、メールの中継・受信を担当します。ここで重要なのは、MTA同士がメールを転送する際、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)というプロトコルが使われていることです。SMTPは、メールの送信や転送に使われるプロトコルです。
3. 受信側MTA → 受信側MDA
送信側MUA → 送信側MTA →(SMTP)→ 受信側MTA → 受信側MDA → 受信側メールボックス →(POP3・IMAP)→ 受信側MUA
- 受信側MDA(Mail Delivery Agent):
MDAは、受信側MTAからメールを受け取り、受信者ごとのメールボックスに振り分ける役割を持っています。
役割: MDAはメールボックスに適切にメールを格納するための最終処理を行います。例えば、複数のメールアカウントがある場合、MDAはそれぞれのユーザーに対応するメールボックスに正しいメールを配信します。
4. 受信側MDA → 受信側メールボックス
送信側MUA → 送信側MTA →(SMTP)→ 受信側MTA → 受信側MDA → 受信側メールボックス →(POP3・IMAP)→ 受信側MUA
- 受信側メールボックス:
各ユーザーごとに用意されたストレージスペースで、MDAによってメールがここに保存されます。
役割: 受信したメールはメールボックスに保管され、ユーザーが後で確認できるようになります。
5. 受信側メールボックス → 受信側MUA
送信側MUA → 送信側MTA →(SMTP)→ 受信側MTA → 受信側MDA → 受信側メールボックス →(POP3・IMAP) 受信側MUA
- 受信側MUA(Mail User Agent):
受信者がメールを読むために使用するソフトウェアです(例: Outlook、Thunderbird、Gmailなど)。
役割: 受信者がMUAを使って、メールボックスにアクセスし、メールを表示して確認します。このとき、MUAはPOP3またはIMAPというプロトコルを使ってメールボックスにアクセスします。- POP3: サーバーからメールをダウンロードしてローカルで保存する方式。
- IMAP: サーバー上でメールを管理し、複数デバイスで同期できる方式。
ダメ押しの具体例
具体的な流れのイメージはつかめました!
そうじゃな!
では、さいごに「アリスとボブ」を使ってもう一度流れをダメ押しで確認していくぞ!
1. アリスがメールを送信:
アリス(alice@example.com
)がボブ(bob@recipient.com
)にメールを送信。
2. アリスのMTA(送信者MTA):
アリスのMTA(mail.example.com
)がそのメールを受信し、ボブのMTA(mail.recipient.com
)に送る。
ここから分かるように、メールでは送信元の情報も大切ということです。MUAからMTAに送る際は送信元のドメインを参考に届けられます。なんか、不思議ですよね。送信元を使って次の目的地まで送るっていうね。イメージだと送信先の情報だけでどんどん進んでいく気がしますよね?
3. ボブのMTA(受信者MTA):
ボブのMTAがそのメールを受け取る。
4. ボブのMDA(メール配信エージェント):
MDAがそのメールをボブのメールボックスに保存。
5. ボブがメールを読む:
ボブが自分のMUA(例: GmailやOutlook)でメールボックスにアクセスし、アリスからのメールを読む。
まとめ
要するに…
メールの送受信の仕組みは、複数のコンポーネントとプロトコルが連携して成り立っています。まず、ユーザーがメールを送信する際に使うアプリケーションはMUA(Mail User Agent)と呼ばれます。MUAは、ユーザーがメールを作成し、送受信するためのインターフェースとなるソフトウェアで、例えばOutlookやGmailがその例です。MUAを通じて作成されたメールは、送信ボタンを押すことで送信され、最初に送信者のMTA(Mail Transfer Agent)に渡されます。この時、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)というプロトコルを使用して、MUAからMTAにメールが送信されます。
MTAはメールの送信・転送を担当するサーバーです。送信側MTAは、送信者のドメインに基づいて正しいサーバーに接続し、メールを転送する役割を持っています。インターネット上では、MTA同士がSMTPを使って通信し、メールが目的地に届くまで中継されます。この過程では、送信側MTAから受信側MTAへとメールが転送され、受信者のドメインに属するMTAがそのメールを受け取ります。
受信側MTAにメールが届いた後、次にMDA(Mail Delivery Agent)と呼ばれるコンポーネントが、受信したメールを受信者のメールボックスに配信します。MDAの役割は、MTAから受け取ったメールを適切なメールボックスに保存することであり、ここで初めてメールは受信者がアクセスできる状態になります。メールボックスは、受信者が後でメールを閲覧するためにメールを保存しておく場所です。受信者がメールを読むためには、再びMUAが使われます。MUAは、POP3(Post Office Protocol 3)またはIMAP(Internet Message Access Protocol)というプロトコルを使って、受信者のメールボックスにアクセスし、そこに保存されたメールを取得します。
POP3は、メールをサーバーからダウンロードし、通常はダウンロード後にサーバー上のメールを削除します。一方、IMAPはサーバー上にメールを残したまま、クライアント側でそれを参照できるようにするプロトコルで、複数のデバイスでメールを管理する場合に便利です。このように、送信から受信までのメールの流れには、MUA、MTA、MDA、メールボックス、そして各プロトコル(SMTP、POP3、IMAP)が重要な役割を果たしており、これらが連携することで、ユーザーが簡単にメールの送受信を行える仕組みが成り立っています。
重要なポイントとして、メールの送信には常に送信元と送信先のアドレスが必要であり、送信元のアドレスは、メールの送信ルートを決定するために必要です。送信者のMUAは、送信元アドレスに基づいてまず自分のMTAにメールを渡し、そのMTAが送信先のドメイン情報に基づいて受信者のMTAへとメールを転送します。最後に、MDAがそのメールを受信者のメールボックスに届け、MUAがメールを取得してユーザーに表示するという一連の流れが完了します。
おわりに
本日は『メールの流れ』について知見を深まりました!
やはり、知識をつけることは大切じゃからのぉ。知識があれば大抵のことはできる。逆に知識がなければ、できるもんもできない。これが世の理じゃよ。
でも、焦らず、1つずつ・1っ歩ずつ進んでいくことが大切じゃ!これからも一緒に頑張っていこう!
今日のSeeYouソングは「Number_i – INZM」です。では、どうぞ!