はじめに

【9秒チャレンジ】
ファイアウォール(FW)とは、内部ネットワークを外部から守るものです。外部からのアクセスは、FWを経由させるようにします。やり方は、内部ネットワークにあるサービスのIPアドレスをすべてFWのIPアドレスとしてDNSにDNS登録します。そして、FWに送られてきたものは、ポート番号から識別して対応のサーバに割り振ります。また、ACL(アクセス制御リスト)で不正な通信やNGなポート番号を遮断し、安全を確保することもできます。
更に詳しく知りたい場合↓
ファイアウォールの基本概念
ファイアウォールとは、ネットワークのセキュリティデバイスで、外部のネットワーク(インターネットなど)と内部ネットワーク(企業内ネットワーク)との間に配置され、不正アクセスを防ぐ役割を果たします。主に2つのタイプがあります:
- ハードウェア型ファイアウォール: 専用の機器として設置される。
- ソフトウェア型ファイアウォール: サーバやPCにインストールされるソフトウェア。

ファイアウォールとは内部ネットワークを外部から守ってくれるソフトウェア、またはハードウェアのこと。
ファイアウォールの主な機能
1.パケットフィルタリング
- パケット(データの塊)をチェックして、許可されたものだけ通す仕組みです。これには、送信元IPアドレスやポート番号、プロトコルなどの条件でフィルタリングを行います。
- 例: 外部からのHTTPリクエスト(ポート80)が許可されて、FTPリクエスト(ポート21)は拒否される。
2.NAT(ネットワークアドレス変換)
- 内部ネットワークのIPアドレスを隠して、外部からのリクエストに対して一つのIPアドレスで応答する技術です。これにより、内部ネットワークが外部に直接露出することを防ぎます。
- 例: 複数の内部PCがインターネットにアクセスする際、外部からはファイアウォールのIPアドレスが見えるだけで、内部のIPアドレスは隠されます。

例えば、DNSにはWebサーバのIPアドレスとしてファイアウォールを設定させます。そうすると、外部からのWebサーバアクセスは必ずファイアウォールをとおるようになります。で、内部へのルーティングは、ポート番号があることで、その番号が80(http)または443(https)だったら、ファイアウォールから内部Webサーバにルーティングさせればいいのです!
3.プロキシ機能(リバースプロキシ)
- 外部クライアントが内部サーバにアクセスする場合、ファイアウォールがそのリクエストを一旦受け取って、適切な内部サーバに転送する役割を果たします。
- 例: Webサーバにアクセスする際、外部クライアントはファイアウォールを経由してアクセスします。
4.アクセス制御リスト(ACL)
- ネットワーク内でアクセスできるかどうかを制御するリストを使って、通信を許可したり拒否したりします。
- 例: 「IPアドレスAからの通信は許可」「ポート80へのアクセスは許可」など。
ファイアウォールの配置方法
ファイアウォールは、ネットワーク内で重要な役割を担います。以下のような配置が一般的です:
1.外部向けファイアウォール
- インターネットと企業内ネットワークの間に配置し、外部からの不正アクセスを防ぎます。
- DMZ(非武装地帯): ファイアウォールの前にWebサーバやメールサーバなどのサービスを配置し、インターネットとの接続を管理します。
2.内部向けファイアウォール
- 内部ネットワークのセキュリティを強化するために、内部の各部門やサーバ群を隔離することがあります。
3.DMZ(非武装地帯)
- インターネットからアクセスされる必要があるサービス(Webサーバ、メールサーバなど)をファイアウォールの外側、つまりDMZに配置し、内部ネットワークとは別に保護します。
DNSとファイアウォール
- クライアントが企業内部ネットワークのサービスにアクセスする場合、まずDNS(ドメイン名システム)でIPアドレスを取得します。ファイアウォールを適切に設定することで、DNSサーバの応答にファイアウォールのIPアドレスを使うことができ、必ずファイアウォールを経由してアクセスされるようにできます。
ポート番号を利用したサービスの管理
- 企業内部には複数のサービス(Webサーバ、FTPサーバ、メールサーバなど)がある場合、ポート番号を使ってサービスを識別します。
- 例:
- Webサーバはポート80(HTTP)、ポート443(HTTPS)
- メールサーバはポート25(SMTP)、ポート143(IMAP)
- FTPサーバはポート21
- ファイアウォールは、外部からのリクエストをポート番号で識別し、それに基づいて適切な内部サーバに転送します。
まとめ
ファイアウォールは、外部からの不正アクセスを防ぎ、内部ネットワークを守るための重要なセキュリティ機器です。以下のポイントが特に重要です:
- パケットフィルタリング: 通信の許可/拒否を行う。
- NAT(ネットワークアドレス変換): 内部IPを隠す。
- リバースプロキシ: 外部からのリクエストを内部サーバに転送。
- サービスの管理: ポート番号でサービスを識別し、適切な内部サーバにリクエストを振り分ける。