【応用情報/対策】仮想化と周辺知識5選【衝撃簡単

仮想化

はじめに

ここでは、仮想化に関する用語を解説していきます。仮想化から始まり、オーバーコミット、自動再起動、ライブマイグレーション、シンプロビジョニングの計5つの用語を勉強していきます。

仮想化に加え、それに付随する知識を簡単に頭に入れることで、より理解を深めていきましょう!

【ここで扱う用語】
*カッコ内はメリットや役割

仮想化(リソース効率&管理・保守の容易性)

オーバーコミット(リソース最大限活用)

自動再起動(可用性&作業負荷軽減&安定性)

ライブマイグレーション(停止時間最小限&リソース効率)

シンプロビジョニング(リソース効率&運用効率)

仮想化

仮想化
  • 仮想化は、1台のコンピューターを複数の仮想的なコンピューターに分割する技術です。
  • 仮想化を使うと、1台の物理的なサーバー上で複数の仮想サーバーを実行できます。
    →これにより、1台のサーバーで複数のアプリケーションやサービスを独立して複数動作させることができます。
  • 例えば、1台のサーバーでウェブサイト、データベース、メールサーバーなどを同時に動作させることができます。

【仮想化のメリット】

  • 仮想化を使うことで、コンピューターリソースの効率化に繋がります
  • 仮想化を利用することで、サーバーの管理・保守が容易になり、コスト削減や柔軟性の向上にもつながります。
    →物理的なものではないから、いくらでも変更・削除ができる

オーバーコミット

オーバーコミット
  • オーバーコミットは、コンピューターシステムで物理メモリよりも多くの仮想メモリを割り当てることを意味します。
  • オーバーコミットは仮想化環境の利用率が向上させ、リソースの無駄を減らすことができます。

【オーバーコミットのメリット】

  • オーバーコミットはシステム全体のリソースを最大限に活用できる
  • 効率的なメモリ管理が可能になります。
  • 特に、アプリケーションの動作中にメモリ要求が変動する場合や、一時的なピーク負荷時に役立ちます。

【具体例】
例えば、高校生がテストで解きながら、参考書やノートを使って答えを見つけることと似ています。実際に使うかどうかわからない情報を持っていると、効率的にテストを進めることができます。しかし、必要な情報を取得するために時間がかかることもあります。これがオーバーコミットの概念です。

【仮想メモリの要求が物理メモリを越えたら?】
オーバーコミットが過剰に行われた場合、物理リソースが不足する可能性があります。これにより、次のような状況が発生する可能性があります:

  1. スワップ:
    • オーバーコミットによって割り当てられた仮想メモリが、物理メモリよりも多くなった場合、一部のメモリページが物理メモリからスワップ領域に移動されます。スワップはディスク上の領域であり、アクセス速度が低いため、パフォーマンス低下を引き起こします。
  2. アウトオブメモリエラー:
    • 物理メモリが完全に枯渇し、新しいメモリの割り当てが不可能になる状況が発生します。この場合、アプリケーションやシステムが予期せず終了する可能性があります。
  3. メモリ圧縮:
    • 一部の仮想メモリが物理メモリ上に保持されるが、物理メモリが不足している場合、メモリ圧縮が行われます。これは、メモリ上のデータを圧縮してより多くのデータを格納しようとする操作ですが、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。

したがって、オーバーコミットを行う場合は、物理リソースの状況を注意深く監視し、適切な管理を行う必要があります。過剰なオーバーコミットは、パフォーマンスの低下やシステムの不安定化を引き起こす可能性があります。

自動再起動

自動再起動
  • 自動再起動は、コンピューターシステムが予期せずクラッシュしたときに、自動的に再起動する機能です。
  • 自動再起動はスマートフォンやパソコンを使っているときに、アプリケーションがフリーズしたり、動作が停止したりしたときに、自動的に再起動されることと似ています。
  • 自動再起動はシステムがクラッシュしたときに自動的に再起動することで、停止時間を最小限に抑え、システムの利用者にサービスを継続的に提供することができます。
  • 自動再起動監視システムと組み合わせることで、問題が発生した際に迅速に対応できるメカニズムとしても機能します。

【自動再起動のメリット】

  • 自動再起動はシステムの可用性を向上させます。
    • システムがクラッシュした場合でも、自動再起動によりサービスの停止時間を最小限に抑えることができます。これにより、ユーザーにとってシームレスな体験を提供することができます。
  • 自動再起動は、システム管理者の作業負荷軽減に役立ちます
    • システムが自動的に再起動するため、管理者が手動で介入する必要がなくなります。これにより、管理者の作業負荷を減らし、効率的なシステム管理を実現します。
  • 自動再起動は、システムの安定性を高めることにも役立ちます。
    • システムが定期的に再起動されることで、メモリやリソースのリークなどの問題を解消し、システム全体のパフォーマンスを維持します。

ライブマイグレーション

ライブマイグレーション
  • ライブマイグレーションは、仮想マシン(VM)やコンテナなどの仮想化されたリソースを、実行中に停止させることなく、1つの物理ホストから別の物理ホストに移動させる技術です。
  • 例えば、サーバーの負荷が高くなったり、メンテナンスが必要になったりした場合、アプリケーションやデータを停止することなく別のサーバーや環境に移動することで、サービスの中断を最小限に抑えることができます。

【ライブマイグレーションのメリット】

  • ライブマイグレーションはサービスの中断を最小限に抑えることができます。
    • アプリケーションやデータを停止することなく移行できるため、ユーザーにとってはサービスが継続され、中断のストレスがありません。
  • ライブマイグレーションにより、サーバーや仮想マシンなどのリソースを効率的に管理できます。
    • 負荷の高いサーバーから負荷の低いサーバーにアプリケーションを移動したり、メンテナンス中のサーバーに別のサーバーに負荷を分散することができます。
  • ライブマイグレーションにより、システムの構成やアーキテクチャを変更する際にも柔軟に対応できます。
    • システムの拡張や更新を行う際に、停止時間を最小限に抑えることができます。

【ライブマイグレーションの流れ】

  1. プリコピー: 移行が開始される前に、移動する仮想マシンのメモリとCPUの状態が、宛先ホストにコピーされます。この段階では、まだ仮想マシンは宛先ホストで実行されていません。
  2. 差分転送: プリコピー後、移動中に変更されたメモリのみが定期的に差分として転送されます。これにより、宛先ホストでの移行中のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
  3. フィナルコピー: 移行が完了する際に、差分転送の最後の段階として、仮想マシンの最終的な状態が宛先ホストに転送されます。

ライブマイグレーションができる理由は、仮想マシンの状態を移行中に連続的に転送し、移行先のホストで再構築することができるからです。これにより、ユーザーにはほとんど停止時間がなく、サービスの停止や影響を最小限に抑えることができます。また、仮想化環境が移行中に発生するリソースの利用やアクセスの変化に柔軟に対応することができます。

p.s.物理リソースだと、ハードウェアとリソースが直接関連付けられているため、一般的には難しい。

シンプロビジョニング

シンプロビジョニング
  • シンプロビジョニングは、コンピューターシステムで利用可能なリソースを、必要に応じて柔軟に割り当てることです。
  • シンプロビジョニングはリソースの効率的な利用や管理に役立ちます。
  • 例えば、仮想化技術を使ってサーバーを複数の仮想マシンに分割し、必要に応じてリソースを動的に割り当てることで、システムの柔軟性や拡張性を向上させることができます。これにより、リソースの浪費を防ぎ、システム全体のパフォーマンスを最適化することができます。

【シンプロビジョニングのメリット】

  • シンプロビジョニングリソースの効率的な利用が挙げられます。
    • 必要に応じてリソースを動的に割り当てることで、システム全体のリソースの浪費を防ぎ、コストを節約することができます。
  • シンプロビジョニングにより、システムのリソースを柔軟に増減させることができます。
    • 需要が変動する場合や新たなアプリケーションを追加する場合にも、スムーズに対応できます。
  • シンプロビジョニングにより、リソースの管理や割り当てにかかる手間や時間を削減し、運用効率を向上させることができます。

おまけ:オーバーコミットとシンプロビジョニングの違い

おまけ
  • 物理リソース
    • シンプロビジョニング
      • 物理リソースを共有しない
      • 物理リソースは保証される
    • オーバーコミット
      • 物理リソースを共有する
      • 物理リソースの保証はない
  • 利用率
    • シンプロビジョニング
      • 高くはない
    • オーバーコミット
      • 限界まで使えるため非常に高い

要するに、シンプルビジョニングではリソースの割り当てが保証され、オーバーコミットではリソースの効率的な利用が可能ですが、性能の一貫性や競合が発生する可能性があるということです。

おわりに

今回は仮想化から始まり、オーバーコミット、自動再起動、ライブマイグレーション、シンプロビジョニングの計5つの用語を勉強していきました。ここでの知識を理解して、応用情報技術者試験の合格だけでなく、IT人材としても一歩先に進んでいきましょう!

では、次回もお会いしましょう!さらばじゃ!

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