アバンタイトル
IT分野は範囲がとても広いです。そのため、過去問を解いていると1ページに何個も理解できない単語が出てきます。それを一気に理解しようとするのはとても骨が折れるし、やる気も続きません。
しかし、そんな時は1周まわって1つのことに徹底集中してみるのはどうでしょうか?覚えなきゃいけないことが沢山あると、終わりが見えずモチベーションが続きません。
でも、「今日はこの1つをマスターしよう!」と1つにフォーカスすればゴールが見えて、集中力も続くようになります。また、一点集中型なので理解力も深まり応用も効くようになります。
ということで、当サイトでは1点集中をコンセプトに解説を展開しています。勉強法が定まっていなかったり悩んでいる方は是非、続きをご覧になってみてはいかかでしょうか?
はじめに
今回も中二病心を刺激するワードを取り扱います。それがコンテナエンジンです。響きはあまりカッコよくありませんが、内容がちょっとだけ本格的で、理解できたらカッコいいので取り上げます。
(もちろん、いつも通り誰でも分かるように説明しているので、気負わず進めていってください)
今回学ぶこのフレーズに対しては、「難しそー」とか「役に立つの?」といった思考は一旦おいといて「ただかっこいいから知りたい!」というシンプルな思考でStudyしていってほしいです。
そのためにこの記事では、初心者にも超分かりやすく解説していきます。ただの試験対策、ただの退屈な勉強、という感覚ではなく、「人前でこのフレーズを連呼してる自分を想像したら胸がわくわくする」みたいな、そういう軽い気持ちを主としてStudyしていきましょう(笑)!
また、この記事はIT経験者でなくても、だれでも読み進められる構成になっているので、最後まで楽に進めます。そして、読み終わった頃には、「あれ?知らぬ間に理解が深まっているぞ」ということに気づくでしょう。それでは、一緒に学んでいきましょう!そして、「勉強しなきゃ!」という義務感ではなく「かっこいいから知りたい!」という単純な理由で楽しみながらStudyしていきましょう!
【ここで扱う疑問】
- コンテナエンジンの大枠は?
- そもそもコンテナってなに?
- コンテナ化とパッケージ化の違いは?
- コンテナエンジンのメリットは?
- コンテナエンジンのデメリットは?
- 他の仮想化ソフトとは何が違うの?
- ホスト型ってなに?
- ハイパバイザー型ってなに?
- コンテナ型の特徴
- 仮想マシンとコンテナってなにが違うの?
- ポータビリティってなに?
- スケーラビリティってなに?
などの、コンテナエンジンに纏わる様々な疑問を解消していきます!
コンテナエンジンの大枠を教えて!
コンテナエンジンは、コンテナを作成、実行、管理するためのソフトウェアプログラムです。具体的には、コンテナの起動、停止、イメージの管理、リソースの制御、ネットワーキングの設定などの機能を提供します。代表的なコンテナエンジンとしては、Docker Engineやcontainerd、CRI-Oなどがあります。
そもそもコンテナってなに? 1/9
コンテナはアプリケーションやその依存関係をパッケージ化し、独立した実行環境を提供する技術です。具体的には、アプリケーションの実行に必要なファイルシステム、ライブラリ、設定などをまとめたイメージとして定義されます。コンテナは、仮想化の一形態としてホストOSのカーネルを共有しつつ、各々が独立したユーザースペースを持つことが特徴です。
具体的には、以下の特徴を持っています:
- 独立性: コンテナは、アプリケーションとそのすべての依存関係(ライブラリ、設定ファイルなど)をまとめた軽量で独立したパッケージです。これにより、アプリケーションを他の環境に移動する際に、環境依存性の問題を最小限に抑えることができます。
- 仮想化技術: コンテナは仮想化の一形態であり、ホストOSのカーネルを共有しながら、それぞれが独立したユーザースペースを持つことが特徴です。これにより、仮想マシン(VM)よりも軽量で高速に起動し、リソース効率が良いです。
- ポータビリティ: コンテナは、開発から本番環境まで同じイメージを使用することができ、一貫性のあるデプロイが可能です。さまざまなクラウドプロバイダーやオンプレミス環境で利用できるため、ポータビリティが高いです。
- 管理の容易性: コンテナはライフサイクル管理が比較的簡単であり、作成、起動、停止、削除などが迅速に行えます。また、自動化やオーケストレーションツールとの統合も進んでおり、スケーラビリティや管理の効率化が図れます。
主流となっているコンテナ技術の実装例としては、Dockerがよく知られています。Dockerはコンテナイメージの作成・管理・配布を行うプラットフォームとして広く利用されており、多くの開発者や企業によって採用されています。
コンテナ化とパッケージ化の違いは? 2/9
コンテナ化とパッケージ化は「まとめる」という観点では似ていますが、異なる概念です。
コンテナ化は、アプリケーションやその依存関係を、独立した実行環境であるコンテナとしてパッケージ化する技術です。コンテナはOSレベルの仮想化を利用しており、実行時にはホストOSのカーネルを共有するため、軽量で効率的な仮想化が可能です。
パッケージ化は、一般的には機能やデータをまとめて整理し、保護・利用しやすくすることを指します。具体的には、ソフトウェアの場合、インストール時に必要なファイルや設定をひとつのパッケージにまとめることです。
要するに…
パッケージ化っていうのは、1つ1つの狭い範囲の用途とかをまとめるものを指します。
一方、コンテナ化とは仮想化の際に必要な実行環境をまとめてパッケージ化したものを指します。どちらも、まとめるということには変わりませんが、その範囲・対象が違うってことです。
コンテナエンジンのメリットは? 3/9
コンテナエンジン型の仮想化(例えば、Dockerなど)のメリットには以下のようなものがあります:
1.軽量性と効率性:
コンテナはホストOSのカーネルを共有するため、仮想マシン(VM)
と比較して起動が速く、リソースの使用効率が高いです。これにより、同じハードウェアリソースでより多くのコンテナを実行できます。
2.ポータビリティと一貫性:
コンテナは環境に依存せずに動作するため、開発環境から本番環境まで同じコンテナイメージを使用できます。これにより、アプリケーションのデプロイメントが迅速かつ一貫性を持って行えます。
3.スケーラビリティ:
コンテナは軽量であるため、必要に応じて簡単にスケールアップやダウンが可能です。新しいコンテナを迅速に作成し、クラスター全体で分散処理を実現できます。
4.隔離性とセキュリティ:
各コンテナは他のコンテナとは独立して動作するため、アプリケーション間の干渉が少なく、セキュリティの向上が期待できます。また、リソースの制限やネットワークの分離など、細かい制御が可能です。
5.環境の再現性:
コンテナイメージにはアプリケーションとその依存関係が含まれており、開発者が簡単に同じ環境を再現できます。これにより、開発とテストの一貫性が保たれます。
これらのメリットにより、コンテナエンジン型の仮想化は現代のアプリケーションデプロイメントにおいて非常に重要な役割を果たしています。
コンテナエンジンのデメリットは? 4/9
コンテナエンジン型の仮想化にはいくつかのデメリットもあります。以下に挙げます:
1.セキュリティの懸念:
コンテナはホストOSのカーネルを共有するため、ホストOSのセキュリティに依存します。もしホストOSに脆弱性がある場合、それが全てのコンテナに影響を及ぼす可能性があります。
2.パフォーマンスの低下:
一部のアプリケーションにおいては、仮想マシン(VM)よりもコンテナの方がパフォーマンスが劣る場合があります。特にI/Oやネットワーキングの性能において影響が出ることがあります。
3.学習コストと運用の複雑さ:
コンテナエンジンを使った運用や管理には学習コストがかかる場合があります。また、多数のコンテナを管理する場合、適切なツールやプロセスを確立する必要があります。
4.データの管理と永続性:
コンテナは通常、短期間の実行を前提としており、データの永続性を確保するためには追加の手順やツールが必要となることがあります。
5.リソースの競合:
複数のコンテナが同じホスト上で動作する場合、リソース(CPU、メモリ、ストレージ)の競合が発生し、パフォーマンスの予測が難しくなることがあります。
これらのデメリットは、特定の環境や使用ケースによって異なる場合がありますが、適切な設計と運用により多くの課題は解決できる可能性があります。
他の仮想化ソフトとは何が違うの? 5/9
では、ここからは他の仮想化ソフトと比較していきます。まずは、下の図で軽くイメージしてください。
ホスト型ってなに? 5/9(1/3)
ホスト型仮想化の利点:
- 高い隔離性とセキュリティ: ホスト型仮想化では、各仮想マシンが独立した仮想環境を持つため、物理的な隔離性とセキュリティを高めることができます。
- 広範なOSサポート: ホスト型仮想化では、さまざまなOSを仮想化できるため、異なるOS環境の仮想マシンを同じホスト上で動作させることができます。
ホスト型仮想化の欠点:
- リソースのオーバーヘッド: ホスト型仮想化では、各仮想マシンが完全な仮想化を行うため、起動やリソースの利用においてコストがかかる場合があります。また、管理や運用にもコストがかかることがあります。
- スケーラビリティの制限: ホスト型仮想化では、各仮想マシンが独立したOSを持つため、複数の仮想マシンの管理やスケーリングが比較的複雑になる場合があります。
ハイパバイザー型ってなに?5/9(2/3)
ハイパーバイザー型仮想化の利点:
- 高い隔離性とセキュリティ: ハイパーバイザー型仮想化は、各仮想マシンが独自の仮想化されたハードウェア上で動作するため、物理的な隔離性とセキュリティを提供します。
- 広範なOSサポート: ハイパーバイザーは、さまざまなOSを仮想化できるため、異なるOS環境の仮想マシンを同じホスト上で動作させることができます。
ハイパーバイザー型仮想化の欠点:
- 起動とリソースのオーバーヘッド: ハイパーバイザーは完全な仮想化を行うため、仮想マシンの起動やリソースの利用においてコストがかかる場合があります。これにより、スケーリングやデプロイメントの速度がやや遅れることがあります。
- 管理の複雑さ: ハイパーバイザー型仮想化では、仮想マシンの管理や運用に関する複雑さが増す場合があります。特に多数の仮想マシンを管理する場合、適切なリソース管理やセキュリティ設定が必要です。
コンテナ型の特徴 5/9(3/3)
コンテナ型仮想化の利点:
- 軽量性と高速性: コンテナはホストOSのカーネルを共有するため、仮想マシン(VM)よりも起動が速く、リソースの使用効率が高いです。このため、同じハードウェアリソースでより多くのコンテナを実行できます。
- ポータビリティと一貫性: コンテナイメージは環境に依存しないため、開発環境から本番環境まで同じイメージを使用でき、一貫性のあるデプロイが可能です。
- スケーラビリティ: コンテナは軽量であり、必要に応じて迅速にスケールアップやダウンが可能です。新しいコンテナの起動が速いため、負荷の変動に柔軟に対応できます。
- リソースの効率的な利用: コンテナは共有されたリソースを利用するため、物理サーバーのリソースを最大限に活用できます。オーバーヘッドが少ないため、コストの削減にも寄与します。
コンテナ型仮想化の欠点:
- 隔離性の低さ: コンテナは同じホストOSを共有するため、ホストOSのセキュリティに依存します。これにより、アプリケーション間の干渉やセキュリティのリスクが増す可能性があります。
- 限られたOSサポート: コンテナはホストOSと互換性が必要です。したがって、特定のOS上でしか動作しないことがあります。
これらの特性を踏まえて、どちらの仮想化技術が特定の使用ケースに適しているかを判断することが重要です。
仮想マシンとコンテナってなにが違うの? 6/9
コンテナエンジン型は仮想マシン(VM)ではありません。具体的には、コンテナエンジン型と仮想マシンの違いを以下に説明します。
コンテナエンジン型:
- OSレベルの仮想化: コンテナはホストOSのカーネルを共有し、プロセスの隔離を実現します。
- 軽量: コンテナはOS全体をエミュレートするのではなく、アプリケーションとその依存関係をパッケージ化しているため、リソースのオーバーヘッドが少なく、起動や停止が速いです。
- 一貫性とポータビリティ: コンテナイメージを使えば、開発環境から本番環境まで同じアプリケーション環境を再現できます。
- 共有カーネル: すべてのコンテナはホストOSのカーネルを共有しており、これが軽量性とパフォーマンスの向上に寄与しています。
仮想マシン(VM):
- ハードウェアレベルの仮想化: 仮想マシンは、ホストマシン上で完全な仮想ハードウェアをエミュレートし、その上にゲストOSをインストールして動作します。
- 重い: 仮想マシンは完全なOSを含むため、起動や停止に時間がかかり、リソースのオーバーヘッドが大きいです。
- 隔離性: 各仮想マシンは独立したOSを持ち、他の仮想マシンとは完全に隔離されています。これにより、高いセキュリティと安定性が実現されます。
- 柔軟性: さまざまなOSを同じホスト上で動作させることができ、幅広いアプリケーションの動作環境を提供します。
まとめ:
- コンテナエンジン型: 軽量で高速なOSレベルの仮想化。ホストOSのカーネルを共有し、アプリケーションとその依存関係をパッケージ化して実行。
- 仮想マシン: 独立したOSを持つハードウェアレベルの仮想化。完全な仮想ハードウェア上で動作し、リソースオーバーヘッドが大きいが、隔離性が高い。
このように、コンテナエンジン型と仮想マシンは、仮想化のアプローチや用途が異なります。
まとめ 7/9
要するに…
コンテナエンジンは、コンテナの作成、管理、実行を行うためのソフトウェアであり、代表的なものにはDocker Engine、containerd、CRI-Oなどがあります。コンテナはアプリケーションとその依存関係をパッケージ化して、一貫性のある実行環境を提供します。これにより、異なる環境でも同じように動作します。コンテナはホストOSのカーネルを共有するため、仮想マシンのように完全なOSを必要とせず、起動が速く、リソースのオーバーヘッドが少ないです。
また、パッケージ化されているため、異なる環境間での移動やコピーが容易です。さらに、名前空間とcgroupsを使って一定の隔離性を提供しますが、仮想マシンほどの完全な隔離性はありません。
これらの特徴により、コンテナエンジンは効率的かつ柔軟なアプリケーションのデプロイメントと管理を実現します。
おまけ:用語解説 8/9
ポータビリティってなに? 8/9(1/2)
ポータビリティ(Portability)とは、特定の環境やプラットフォームに依存せず、異なる環境間で移植性や適用性があることを指します。
具体的には以下のような意味があります:
- ソフトウェアのポータビリティ: ソフトウェアが複数のオペレーティングシステムやハードウェアプラットフォームで動作する能力を指します。これにより、同じソフトウェアを異なる環境で利用でき、開発者やユーザーは特定のプラットフォームに依存せずに利用できます。
- データのポータビリティ: データが異なるシステム間で移動し、同じ形式や構造で保持されることを指します。これにより、データの相互運用性が向上し、異なるアプリケーションやシステム間でデータを共有しやすくなります。
- クラウドのポータビリティ: クラウドコンピューティングにおいては、アプリケーションやデータが異なるクラウドプロバイダー間で移動可能であることを指します。これにより、ベンダーロックインを回避し、柔軟性のあるクラウド戦略を実現できます。
ポータビリティが高いソフトウェアやデータは、異なる環境での利用や移行が容易であり、システムの柔軟性や運用の簡便性を高めます。
スケーラビリティってなに?8/9(2/2)
スケーラビリティ(scalability)は、システム、ネットワーク、またはプロセスが、負荷や要求の増加に対してどれだけ効率的に拡張または縮小できるかを示す能力を指します。スケーラビリティの重要性は、特に大規模なシステムやビジネス環境において、需要の変動に迅速に対応し、パフォーマンスを維持するために非常に高いです。
おわりに 9/9
本日はここまでです。今日はコンテナエンジンをStudy&マスターしてきました!ただカッコいいからという理由だけの方が、意外と集中して向き合うことができたのではないでしょうか?
そうなんです!「勉強しなきゃ!知識つけなきゃ!」のように勉強を義務にしてしまうと長く続きません。だからこそ、私たちは楽しんで知識を身に着けていきましょう!そんなことをやってるうちに気づいたらスペシャリストになっているかもしれませんよ!
これからも、今日みたいに「the勉強するぞ!」という意気込みではなく、ヌルっと気づいたら知識が増えてた!みたいな軽い感覚でStudyを一緒にしていきましょう!
本日はここで、終わります。ありがとうございました。またお会いしましょう!では、さらばじゃ!
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