設問1
a:8 b:UDP c:廃棄orドロップor損失 d:ToS
a:8

CS-ACELP(Conjugate Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)って何?
「人間の声の波形の特徴」をうまく利用して、人間の耳には自然に聞こえるレベルを保ったまま、データを小さく削る賢い仕組み。
人間の声をそのままパソコン用のデジタルデータ(PCM方式など)にすると、1秒間に 約 64,000ビット(64 kbps)もの膨大なデータ量になる。その「64,000ビットのデータ」を、G.729(CS-ACELP)という賢い圧縮アルゴリズムに通して、人間の耳には自然に聞こえるレベルを維持したまま、限界までギュッと縮めて、1秒あたり 8,000ビット(8 kbps) のデータ量にまでスリム化する
G.729
国際電気通信連合(ITU-T)という世界組織が、「さっきのCS-ACELPという圧縮技術を使って、世界中の機器で共通して使えるようにしようぜ!」と標準化した規格(ルール番号)の名前。
b:UDP

外側から順番に次のように包まれている。
- 一番外側(L2): イーサネットフレームヘッダー(同じLAN内の機器同士で運ぶための封筒)
- その中(L3): IPヘッダー(インターネットやネットワークを越えて宛先まで運ぶための封筒。IPアドレスが書かれている)
- さらにその中(L4): UDPヘッダー(ポート番号を使って、どのアプリ・プログラムに渡すかを決めるための封筒)
- もっとその中(アプリ層): RTPヘッダー + 音声データ(ペイロード)
この問題でポイントなのは、音声をIPパケット化した状態を問うていること。もし、セッション開始段階であれば、RTPではなくSIPヘッダが使われていた。しかし、どちらにしろUDPであることは変わりない。
設問2
(1)拠点間の内線通話

- 本社内や営業所内の通話 / 外線通話
- これらは従来の銅線(アナログ/デジタル回線)やPBX、公衆電話網だけで完結するため、IPパケット化する装置(IP-GW)を通らない。
- 拠点間(本社⇔営業所、営業所⇔営業所)の内線通話
- 図1の注記2にもある通り、本社と営業所の間の通信は必ず「IP-GW(音声信号とIPパケットの変換装置)」を経由して広域イーサネット網に流れるため、ここで初めて音声信号がIPパケットに変換される。
以上より、拠点間の内線通話であることが確定される
(2)パケットの音声化遅延が大きくなるから

ジッタって何?
パケットの到着間隔の揺らぎ。混雑によって「1個目のパケットはすぐ届いたが、2個目は遅れて届く」というバラつき(ジッタ)のこと。 バラバラのタイミングで届いたパケットをいきなり再生すると声がプツプツ途切れてしまう。
バッファって何?
パケットを溜めて到着の揺らぎを吸収し、一定間隔で音声化する。受信側のバッファで一旦受け止めて一瞬だけ溜め込み、送信時と同じ「キレイな一定間隔」に整えてからスピーカー(音声)に出力。
設問3
(1)4,472
実際にその計算をしてみると:
- 本社の外線数:80回線
- 各営業所の外線数:10回線 × 5箇所 = 50回線
- 合計回線数:80 + 50 = 130回線
- 1回線あたりの音声パケットの帯域:34.4 kビット/秒
130 × 34.4 = 4,472 k bit/s
設問4
(2)2

本社側で新規に追加されるVLANはVLAN105とVLAN155の2つ。なので、回答も2となる。

ITELとZ社電話サービスのやり取りのフローを見ながら「VLANインタフェースの必要性」を理解していこう!
1. 往路(IP電話 ➔ インターネット / Z社電話サービス)
①ITEL ➔ L2SW02 ➔ L3SW0(ポートg):
・ITELが音声データに「音声用VLAN(例: 150)」と「CoS=5」を付けてL2SW02へ送る。
・L2SW02はそれをトランクポート(ポートg)経由でL3SW0へそのまま流す
②L3SW0での処理:
・L3SW0のポートg(トランク)で受け取り、VLANタグを外し、ルーティングテーブルを見てIPsecルーター(VLAN 10)側へ流す。
2. 復路(応答パケットが返ってきたとき)の疑問点
・L3SW0がパケットを受け取り、ITELへ送り返すとき:
インターネット側から返ってきたパケットは、L3SW0に「宛先IPアドレス:IP電話機のIP(例: 192.168.100.X)」という情報だけで戻ってくる。
Q.「どっちのVLAN(150か155か)を付けるべきか」はどうやって判断しているのか?
①宛先IPアドレスのプレフィックスからVLAN150intに流す10.0.0.1をVLANintのIPとした場合のip route 10.0.0.0 255.255.255.0 10.0.0.1のような静的経路は不要!なぜなら、VLAN150はconnectedで直結の振る舞いをするから!
②Adjacency Tableを確認し適切なポートに流す
Adjacency Table:NextHopのIP・MACアドレス・ポートの対応表
(3)データフレームが出力中の場合

💡 なぜ「待たされる」のか?(技術的な背景)
ネットワーク機器がポートからパケット(フレーム)を外へ送り出すとき、「今まさに送信している最中のフレームを途中で無理やり中断して、別のフレームを割り込ませる」ことは基本的にできない。 (非プリエンプティブな処理と呼ばれる)
そのため、たとえキュー1(最優先)に音声フレームが到着したとしても、その瞬間に一般データなどの「データフレーム」がすでに送信ポートから出力中(送出中)だった場合は、その送信中のフレームが完全に送り終わるまで、音声フレームは少しだけ待たされることになる。
(4)ア:f,g,j イ:a,b,c,d,e


ア:f,g,j
CoS値をつけるのはITEL。そのため、ITELからのパケットを受け取るのはf,g,jとなる。
イ:a,b,c,d,e
3種類に分類すると記されている。f,g,jに至っては、CoSとDiffservを連携しているので既にCoS値で分類が完了している。よって、分類が必要なパケットはCoSがついていない(ITELと接続していない)ポートであるa,b,c,d,eとなる。
p.14 Q.本社TELと本社TELの通話はどうなっているの?

- 本社内の電話機から、同じ本社の別の電話機にかける。
- PBXがそれを受け取る。
- PBXが「あ、宛先はあそこの電話機だな」と内部のルーティング(内線番号とポートの対応表)で判断する。
- 該当する出力ポート(ケーブル)から電気信号を出して、目的の電話機まで届ける。
- 基本的に直通1本(電話機ごとにケーブルがPBXまで個別につながっているスター型)でつながっている。
Q.本社TELと営業所TELの通話はどうなっているの?

- 発信(本社)
- 本社の社員が電話機(TEL)で営業所の内線番号をダイヤルする。
- PBXの処理
- 電話機からPBXへ音声信号が届く。
- PBXは「これは拠点間内線だな」と判断し、本社IP-GWにつながっている専用の物理回線(注記2の100回線のいずれか)へ音声信号をそのまま送り出す。
- IPパケット化(本社のIP-GW)
- 本社のIP-GWが、送られてきた音声信号をキャプチャし、「宛先:営業所のIP-GW」としたIPパケット(RTP/UDP/IPなど)に変換する。
- ルーティングと転送(IPネットワーク)
- 本社のL3SW0 ➔ 広域イーサネット網 ➔ 営業所のL3SW1 を経由して、パケットが営業所のIP-GWに届く。
- 音声への復元(営業所のIP-GW)
- 営業所のIP-GWがIPパケットを受信し、IPヘッダー等を剥がして元の音声信号(アナログ/デジタル)に逆変換する。
- 着信(営業所)
- 営業所のPBXがその音声信号を受け取り、対応する内線番号のポート(物理ケーブル)を通じて、営業所の実際の電話機を鳴らす。
Q.営業所のTELが追加されるたびに本社PBX側で追加作業がいるの?
本社PBXは内線番号によって、「あ、この内線番号はあそこ(IP-GWとつながっているポート)のポートから出力だな!」と判断する。ということは、営業所側でTELが追加されるたびに、その内線番号と出力ポートの対応表を追加する必要があるのでは?
A.不要!内線は番号の範囲(プレフィックス / ネットワーク的なレンジ)」によるルーティングが行われている。
ネットワーク的なレンジ)」によるルーティングが行われます。
- 番号帯の例:
- 本社の内線番号:
2000番台 - 営業所1の内線番号:
1100番台(1101〜1199) - 営業所2の内線番号:
1200番台(1201〜1299)
- 本社の内線番号:
このようにグループ分けをしておけば、本社側のPBXやIP-GWが持つルーティングのルール(対応表)は、極端な話こうなる:
「『1100番台』の番号宛ての通話が来たら、すべて営業所1行きのIP-GW(または専用線)へ送る」
この仕組み(プレフィックス・ルーティング)のおかげで、営業所1の中で新しく電話機が1台追加されて「1150番」という番号が割り当てられたとしても、「1100番台のグループ」に属しているため、本社側の設定をいじることなく、そのまま自動的に営業所1へルーティングされるようになる。
p.14 Q.Z社の音声クラウドサービスって何をしているの?


Z社の音声クラウドサービスとは、これまで各拠点に置いて維持管理していた物理的なPBXやIP-GWをすべて撤去(廃棄)し、代わりにクラウド上(インターネットの向こう側)にあるZ社のサーバにPBXの役割(クラウドPBX)を任せるサービス。
Q.内線同士でもインターネットを跨ぐの?
「本社内の内線同士でも毎回インターネットをまたがなきゃいけないのか?」という疑問に対する回答は、「電話をかける手続き(制御)はインターネットを通るが、実際の音声データそのものは社内LANで直通できる仕組み(一般的なクラウドVoIPの挙動)」となる。
実際の通信の全貌がこちら👇:
- 発信フェーズ(SIP INVITE + SDP)
- 本社のITEL1が受話器を取り、内線番号をダイヤルする。
- 「このコーデックで通話したい(INVITE)」というSIP/SDPパケットが、あらかじめ設定された宛先(Z社GW)に向けて発射される。
- 社内からインターネットへ(IPsec)
- ITEL1 ➔ L2SW01 ➔ L3SW0 ➔ IPsecルータ に達する。
- IPsecルータがパケットを暗号化(カプセル化)し、インターネット上のZ社電話サービス(GW)へ送り出す。
- Z社での宛先解決と中継
- Z社GWがパケットを受け取り、「この内線番号なら、宛先は本社内のITEL2だな」と対応表からIPアドレスを特定する。
*新規ITELはSIPレジスター(REGISTER)を使い、事前にGWにITELのIPアドレス・内線番号の登録をしておく - Z社GWは、今度は宛先を「ITEL2」にして、再びインターネット経由で本社のIPsecルータへ送り返す。
- Z社GWがパケットを受け取り、「この内線番号なら、宛先は本社内のITEL2だな」と対応表からIPアドレスを特定する。
- 着信・呼び出し(180 Ringing & 200 OK)
- 本社のIPsecルータがパケットを復号し、L3SW0経由で受信側のITEL2に届く。
- ITEL2が呼び出し音を鳴らし(180 Ringing)、受話器を取ることで「200 OK(承諾)」がZ社経由でITEL1に返り、ルールの握手が完了する。
- 通話開始(RTP音声データ)
- 方式やクラウドの仕様(ダイレクトメディア等)に応じて、音声データ(RTP)はITEL1とITEL2の間で直接やり取りされるか、あるいはGWを経由してスムーズにキャッチボールされる。
- 通話終了(BYE)
- どちらかが電話を切ると「BYE」が流れてセッションが綺麗に終了する。
p.16 Q.レイヤ2マーキングによる優先制御って何?

レイヤ2マーキング(L2マーキング)とは一言でいうと、「データリンク層(L2)のイーサネットフレームに、『このデータは優先して送ってくれ!』という目印(タグ)を書き込むこと。
Q.どこに書き込むの?
通常のイーサネットフレームの中に、IEEE 802.1Q(タグVLAN)という仕組みの領域がある。その中にある CoS(Class of Service) という 3ビットのフィールド を使って、重要度(0〜7の8段階:7が最優先)を書き込む。
Q.分類・マーキング・キューイング・スケジューリングって何?
- 分類(Classification):
- 流れてきたパケットを見て、「お、これは音声データだな」「こっちの動画は普通のデータだな」と種類を識別する。
- マーキング(Marking):
- 分類した結果に基づいて、パケットのヘッダー(L2ならCoS値、L3ならToS/DSCP値)に優先度の「目印」をスタンプする。
- キューイング(Queuing):
- スタンプされた優先度(クラス)ごとに、ルータやスイッチの中にある専用の「待合室(キュー)」にパケットを振り分けて溜める。
- (優先度の高い音声は、専用のVIP待合室へ入れる)
- スケジューリング(Scheduling):
- 待合室(キュー)からどの順番でパケットを送り出すかを決めて、回線に送り出す(画像にある PQ(Priority Queuing) なら、一番優先度の高い音声の待合室から優先的にガンガン送り出す)。
p.17 Q.なんでVLANを追加したの?

結論:優先制御をするため。
優先制御の導入前は、1つのVLANでまとめてデータ通信パケットと音声パケットを扱っていた。しかし、優先制御の必要性が出てきたため、1つのVLANでは識別が難しくなる。そのため、データ通信用のVLANと音声パケット用のVLANを作ることによって、識別が可能になる。つまり、優先制御が可能になるということ。
p.17 Q.CoSの具体的な数値は?

IEEE 802.1Qのタグ内にあるCoS値(3ビット=0〜7の8段階)において、一般的に次のように使い分けられる。
- CoS = 5 (Voice / 音声データ・RTP): リアルタイム性が最も要求され、遅延やジッタが許されないため、最優先(Voice専用のキュー)にぶち込まれます。
- CoS = 3 (Signaling / 制御信号・SIP): 音声の次に優先度が高く設定されることが多いクラスです。電話の呼び出しや切断を司るため、遅延しすぎては困るものの、音声データ(RTP)よりは一歩譲ることが多いです。
- CoS = 0 (Best Effort / 通常のデータフレーム): PCがやり取りするWeb閲覧やファイル共有などの一般データです。特に優先度を指定しない標準値(ベストエフォート)として扱われます。
Q.TCI(TagControlInformation)って何?
TCIとはVLANタグ内のフィールドの一つ。スイッチを通るパケットに付く「VLANタグ(4バイト)」の中身を分解すると、次のような入れ子構造になっている。
- TPID(2バイト): Tag Protocol Identifierの略。「ここから先はVLANタグだよ」という目印。
- TCI(Tag Control Information:2バイト / 計16ビット): ここが今回の主役の塊です。この16ビットのなかが、さらに次のように細かく部屋割りされています。
- 上位3ビット(3bit): CoS(PCPとも呼ばれます) ➔ ここに「5」や「3」や「0」といった優先度のスタンプを入れる!
- 真ん中1ビット(1bit): CFI / DEI(フレーム形式のフラグなど)
- 下位12ビット(12bit): VLAN ID ➔ ここに「VLAN 100」や「VLAN 105」といった番号を入れる!
p.17 Q.レイヤ3マーキングによる優先制御とは?

IPパケットのヘッダー(ToS/DSCPフィールド)に優先度の目印をつけることで、ルータなどのレイヤー3デバイスを何台またいでルーティングされても、優先制御(QoS)が途切れずエンドツーエンドで維持されるようにする技術。 レイヤー2マーキング(CoS)だと、ルータをまたぐときにL2のVLANタグが剥がされて優先度が消えてしまうが、レイヤー3マーキングならパケットの『中身(IP層)』に情報があるため、網をまたいだ先でも優先を継続できる
p.17 Q.Diffserv(Differentiated Services)って何?

Diffservとは、レイヤー3マーキングによる優先制御を実現するためのアーキテクチャ(仕組み)。 IPヘッダー内のToSフィールドの先頭6ビット(DSCP)を使い、0から63までの値でパケットを識別する。 中身は、最優先のEFクラス、中継用のAFクラス、優先度なしのBE(ベストエフォート)クラスなどに分類され、ルータをまたいでもエンドツーエンドで優先制御を維持できるようにする仕組み。
p.17 Q.PQとWRRの併用って何?

